鎌倉散策 松久寺(しょうきゅうじ)イワタバコ | 鎌倉歳時記

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定年後、大好きな鎌倉での生活に憧れ、移住計画や、その後の鎌倉での生活の日々を語ろうと思います。家族を大阪に置き、一人生活を鎌倉の歳時記を通し、趣味の歴史や寺社仏閣等を綴っていきす。

 

 昨年十一月五日に鎌倉散策 金沢街道 松久寺(しょうきゅうじ)を紹介させて頂いた。その際住職のお母様から夏のイワタバコは綺麗ですと言われ、ちょうど鎌倉市の曹洞宗寺院を紹介させて頂いたので最後に松久寺の岩たばこを紹介させて頂きたい。

 

 松久寺は金沢街道の泉水橋のバス停から浄妙寺五にある寺院であり、以前から気になっていた。調べてみると鎌倉市中で唯一の曹洞宗の寺院で観光寺院ではないと言うことから、いつも門が閉ざされており、拝観をあきらめていた。連絡を取り御住職のお母様が週に一度来られていると言う事で訪問させて頂き色々とお話を聞くことが出来た。その際、初夏のイワタバコが綺麗に咲くことを教えて頂き訪ねる事にした。

宗派:曹洞宗。 山号寺号:長盛山松久寺。 開山:心霊牛道。 創建:不明。 本尊:釈迦如来。  

 

 曹洞宗のお寺は鎌倉市内に四寺があり、大船観音時、黙仙寺、龍宝寺がある。いわゆる鎌倉市中では松久寺が曹洞宗寺院としてある。曹洞宗と言うと関西の人間は福井県永平寺を思い浮かべるが、本山は福井県永平寺、開山道元禅師と神奈川県横浜の總持で、開山は榮山(えいざん:永平寺三世の徹通義介禅師に従い宗義を学ばれた)禅師で二つの本山がある。松久寺は永平寺派の寺院である。

 

 イワタバコを求め松久寺の石柱の門を通り、坂道を登って行く坂の随所に縁台が置かれ、また、石柱や可愛いいお地蔵さまが多数置かれている。三郎次増と称する地蔵さまもあり、昭和中期の納められた地蔵との事である。階段を上がり墓地に向かう横に稲荷社が置かれている。珍しく子狐に乳を与えている石造であった。また、もう一体の大きな木の実のようなものを抑えている狐の石像の稲荷社が置かれている。本殿は鉄筋コンクリートの本殿であるが、周りを樹木で囲まれた清閑な美しい寺院である。今日は男性の御老人がおられ庭の花木の手入れをされていた。イワタバコのことを聞くと、今回も時期が遅かったが、わずかに乗った岩たばこを写真にとることが出来た。ご老人とお話しすると五月中旬から六月の第一週ぐらいが一番の見ごろであるらしく、参道に咲くイワタバコの写真を見せて頂いた。

 

 北鎌倉の東慶寺が有名で六月初旬から中旬にかけて咲く、花は三・四日で枯れるらしい。松久寺はあまり知られていない寺院なので一人独占できるのも気持ちが良い(お釈迦様に怒られそう)。また来年、訪ねることにする。鎌倉の曹洞宗の四寺院を紹介させて頂いた。

鎌倉散策 松久寺(しょうきゅうじ) 鎌倉市浄妙寺5-9-36 TEL0467(23)1051 参拝可能 拝観無料