鎌倉散策 東漸寺(とうぜんじ) | 鎌倉歳時記

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定年後、大好きな鎌倉での生活に憧れ、移住計画や、その後の鎌倉での生活の日々を語ろうと思います。家族を大阪に置き、一人生活を鎌倉の歳時記を通し、趣味の歴史や寺社仏閣等を綴っていきす。

 腰越の住宅地を歩き本龍寺、勧行寺を歩き、その東に位置するのが東漸次である。東漸寺も龍口寺輪番八ヵ寺の一つで、この周辺には本龍寺、勧行寺、本成寺、妙典寺と五つの寺院がある。もとは、中山法華経寺(千葉県市川市)からやって来た日東上人より創建され、中山法華経寺の末寺であった。

山号寺号:龍口山東漸寺。宗派:日蓮宗。創建:正中二年(1325)または正平七年(1352)ともいわれる。開山:日東上人。本尊:一尊敬四士で一尊敬四士とは正面に曼荼羅、釈尊像、両側に四菩薩を配置し前面に日蓮上人その左右に四天王を配置する形である。

 

 この周辺の寺院にしては薬医門の山門を持つ。薬医門は矢の攻撃を食い止める「矢食い(やくい)」から来た説と医者の門として使われたとも言われる。屋根を持ち、前後二本ずつの柱の計四本で作られた門である。東漸寺の薬医門は龍口寺で饅頭屋(上州屋)を商う店の主人が早逝した妻の菩提を弔うために昭和五十五年(1980)に寄進されたものであり、寺を訪れ、山門をくぐった人々の健康を願う為に寄進されたとも言われる。

 

 薬医門をくぐると、左の山懐が、小さな境内は作庭のように感じさせる。整備が行き届き、正面に本堂、左に庫裡、そして岩と石造の五重塔が小さな庭を形取られている。江ノ電腰越駅近くにある諏訪神社はもともと東漸寺境内にあったとされる。また、日本の薬学の基礎を築いた永井長義夫妻の記念碑が建てられている。

 

東漸寺(とうぜんじ) 鎌倉市腰越2-22-13 ☏0467(31)6232 拝観時間17時まで 拝観料無料