鎌倉に一人で住みだしてから、この月で六か月が過ぎた。鎌倉市の現在の日の入りが十六時三十二分で、日の入りが一番早い日は十二月五日、六日の十六時二十八分で小雪の時期である。日没後、十数分間は明るさが残るが、その後、真っ暗になってしまう。一人暮らしの私にとって、真っ暗になる四時四十五分ぐらいから何故か夕食の準備にとりかかり五時半には夕食が出来上がる。寂しい夜長の時期である。小雪の末候の頃が日没は一番早く、大雪から冬至に入ると日没は少しずつ遅くなる。しかし、日の出が遅くなるので冬至の時期が、一年で最も昼が短く、夜が長い。関西以西はそれほどサマータイム導入に無関心で、また反対派の方が多い状況に思えたが、こちらにいるとその必要性も感じ取られる。
小雪は寒さが進み、そろそろ雪が降り始める頃を言う。寒さもまだそれほどではなく、冬の最後の準備期間である。この頃の晴れ間が出て温かい陽気な日を小春日和と言う。旧暦で十月の事を小春と言う。
初候は虹蔵れて見えず(にじかくれてみえず)十一月二十二日から二十六日で、虹を見かける事が少なくなる頃を言う。二十三日の勤労感謝の日はもともと秋の収穫を感謝する新嘗祭であった。
次項は朔風葉を払う(作風葉を払う)二十七日から十二月一日で、冷たい北風が木々の葉を払い落す頃を言う。朔風の朔は北と言う意味で、木枯らしの事である。
末候は橘始めて黄なり(たちばなはじめてきなり)十二月二日から六日で、冬でも青々とした常緑樹の橘はこの時期に実がしだいに黄色くなってくる頃。
小雪の時期の旬の魚はクエ、カマス、ボラ。旬の果物はりんご。旬の野菜は白菜、セロリ。旬の草花野茨(のばら)、やつでがある。
いつもの行きつけのお店で先日クエの刺身を食べ感激した。大阪に居た頃は数年に一度和歌山でクエ鍋を食べ刺身を頂いていたが、今回のクエは三浦半島で取れた小ぶりのクエだった。三浦でも釣れるらしいとの事。身が引き締まり、刺身にするなら小ぶりの方が美味しく感じた。カマスも刺身で食べたが、私は干したカマスの方が好物である。
来週あたり、二階堂の獅子舞あたりに紅葉を見に行こうと思う。