雨が続いた日の一時の晴れの日だったので、市役所での地図を購入した後、大町の寺社を歩いてみた。何回かは訪れているが、その都度季節の移り変わりにより、寺社の風景が変わり、新しい発見がある。八雲神社、安養院、妙法寺、安国論時を訪ねた。順次紹介させていただくことにし、本日は八雲神社をご紹介させていただく。
八雲神社 大町、鎌倉に八雲神社は大町、常盤、西御門、山ノ内と四社あり、古い厄除開運の社として知られており、地元では「八雲さん」「お天王さん」と呼ばれ、親しまれている。新年初神楽、夏の神幸祭が有名である。神幸祭の神輿渡細や細いい敷地内に両側の木々が夏の日差しを遮り、本殿が開かれ、巫女の舞う神楽は幻想的に映し出される。
社伝によると永保年間(1081~84)源義光(新羅三郎)が兄八幡太郎義家の奥州攻め(後三年の役)の助勢に向かうかう途中、鎌倉に入ると疫病がはやっており、それを防ぐため、京都の祇園社を勧請したという。また、後の応永年間、義光の子孫佐竹氏の屋敷に祀られていた霊祠(レイシ)を合祀した(1394~84ころ)。そのため、当時、佐竹天王社、または祇園天王社と呼ばれたようである。佐竹氏は代々、源氏、足利氏、豊臣秀吉にも仕え、「天下六大名」の一つに数えられていた。江戸時代においても、代々の将軍により朱印を賜った。
明治維新で社号を鎌倉祇園社(祇園天王社)から八雲神社に改称され、明治六年(1873)大町区の鎮守として近代社格制度により「村社」に列格された。関東大震災により社伝は倒壊したが、その後昭和四年(1929)七月に再建された。
祭神は須佐之男命、稲田姫、八王子命の他、左に稲荷神社、諏訪神社、於岩稲荷社。右奥の石段を登れば御嶽三峰社が祀られており、祇園山ハイキングコースの登り口になり、四社が境内社として祀られている。宝物殿が本殿横にあり、ガラス越しに神輿等を見ることができる。
鬱蒼とした祇園山の緑に覆われた社は人の心の中で静寂間を感じさせてくれる。
八雲神社 大町 鎌倉市大町1-11-22 ☎0467(22)3347)