鎌倉散策 京都との違い2 | 鎌倉歳時記

鎌倉歳時記

定年後、大好きな鎌倉での生活に憧れ、移住計画や、その後の鎌倉での生活の日々を語ろうと思います。家族を大阪に置き、一人生活を鎌倉の歳時記を通し、趣味の歴史や寺社仏閣等を綴っていきす。

 私が鎌倉に憧れ移住を計画したのは、歴史が好きで、特に現代の日本の文化的基礎を形成た中世史に興味を抱くからである。

京都も平安時代、室町時代、安土桃山時代と多くの中世に係る物が沢山有る。

大阪に住み、京都・奈良が近いのに、わざわざ鎌倉に居住する必要があるのかと、多くの人が疑問を持つ。

前回、京都について記載したが、なにも京都、京都人を誹謗中傷するわけではない。京都も京都人も好きである。

学生の頃から、休みになるとカメラを持ち歩いたものである。

伝統を守るということが町、人を頑固にしてしまう。しかし京都人は隠れて息抜きをしている。全国で人当りパン屋の数が多いのは京都。

焼き肉店が多いのも京都。豚骨ラーメン店が多いのも京都。面白いことに、日頃の食生活とは少し違ったものを食べ、息抜きをされている。

 

鎌倉に比べ、やはり京都・奈良は広すぎる。若かったころに比べると体力的にも問題が出てくる。

暑さ寒さが尋常ではない。

京都・奈良に出かけ寺社仏閣を回り、おいしいものを食べ、お土産(地酒、酒の肴、漬物等)を少々買って帰るだけでかなりの金額になる。

とくに拝観料の高さである。大きなお寺で本堂、塔頭、霊宝館など合わせて1500円前後する。一般的に一寺院500円ほどである。

往復の交通費もばかにならない。

 

17年ほど前に初めて、一人で鎌倉を訪れた時、早朝の谷戸に囲まれた緑の美しさと、冷たい空気の静寂間、そして小さな寺院。

各寺院それぞれ特徴があり、特に季節の花々はよく手入れされ、美しい。花の名を聞いてみると優しく答えてくれる。

町も狭いため、歩いて回ることができる。何度訪れても、季節ごと様相が違う。

昼間は観光客で原宿のようであり、ホテルに帰り昼寝。夕方から、美味しい店に出かける。

その頃はまだ、小町通、御成通りとも安い店があった。Barもいい店が多かった。

 

7年ほど前から、仕事で東京、神奈川の出張が増え、金曜午後3時くらいに仕事を終え鎌倉に移動。

その晩泊り、夜の鎌倉、翌朝寺院を訪ねる。拝観料の安さに驚く、鎌倉の人に聞くと、そうたいした仏さんじゃないし(国宝・重要文化財のこと)と言う。

そして、昼食を食べ大阪に戻る。年4回ほど訪れることになった。行くお店の方々に親切にしてもらい。季節に応じての鎌倉の町を散策することが楽しみになった。

何度か妻と二人で、また娘あわせて鎌倉に訪れ、稲村ケ崎のイタリア料理店で美味しい海のイタリアンを食べた。

イカ墨のパスタ、イイダコのグリル、シラスのオムレット、シラスピザどれもおいしい。この5年で海岸道理沿いの店はほとんど制覇した。

海産物、野菜、ハム、ソーセージ、それぞれ季節を感じさせる色彩が鮮やかで美味しい。

京都も京野菜、若狭の海の魚が入るが、値段と鮮度が違う。

鎌倉で食べるものは、どうも関東の味付けよりも関西に近い。その点食材のおいしさを感じ取れる。

 

鎌倉は京都のミニュチュア版のように見る人もいるが、京都とは違う。各寺社の祭礼は多はく町の人々で運営されているようだ。

その点、堅苦しさも少なく、見ていてほのぼのとすることもある。また、美しい海がある。

東京、大阪より時間の経過が遅いように感じる。谷戸に囲まれた身近な緑、このような点が屈託のない優しさに結び付くのかもしれない。

そして定年後、住んでみたいと思うようになったのである。