木工用集塵機ケースの作製(9) 電気カンナも熟練が必要 | 技術日誌

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ここでは,電子工作,木工などの趣味での記録を書いています。
なお当初はKMK研究所のメインテーマであるSPSのノウハウを書いてきましたが,順次SPSノウハウのページに複製を作っていきます。

 これまで最後の仕上げにサンダ(紙やすり)を使っていました。最近電気カンナを購入したので使いたいと思いました。「サンダで仕上げた木材に水滴を垂らすと濡れ広がるが,カンナで仕上げた木材は水滴をはじく」と言われています。サンダではつるつるに見えても,顕微鏡レベルでは凸凹していて水が入り込むらしいです。
 写真は電気カンナを掛けた接合部分です。前後方向の角材と左右方向の角材とは3枚組継ぎです。手前に隙間があるように見えるのは左右方向の角材が面取りされているためです。ここが気になる場合は,面取りされていない角材を使う必要があります。売られている1×2材や1×4材は面取りされています。1×4材からの切り出し方によっては,面取り部分を除去できます。しかし,1×4材から1×2材を切り出すとき,面取り部分を除去した場合,幅1 cm位の余りが得られなくなります。この余りも利用価値があります。左の前後方向の長い長方形の断面は垂直方向の角材の相欠き継ぎの端面です。
 この接合部分のちょっと右に段差があります。これは,前後方向にカンナをかけたとき,削られた段差です。この段差は,左右方向にカンナを掛けることにより消すことが出来そうですが,技術が必要です。左端からカンナをかけると,今度は前後方向の角材に段差ができてしまいます。それを防ぐには,カンナを左から右に移動させる際,前後方向の角材より右,段差より左の所からカンナの刃が当たるように押し下げる必要があります。まだ刃の位置の感覚が身に付いていないので難しいのです。


 結局,段差はサンダを掛けることにより消すことができました。これにより出来上がった面は,最初に言ったようなカンナの利点を打ち消してしまいます。このケースは雨のかかるところに設置する予定ではないので,サンダ仕上げで良いという結論になりました。