ノギスでは,1 mm単位の目盛が付いていますが,副尺があるので,0.1 mm単位で長さを読み取ることができます。ガイドの目盛にも副尺を付ける予定なので,副尺について考えてみました。
これまで,副尺は主尺の0.9倍の目盛が打ってあるものと思い込んでいました。副尺の0の位置が主尺の1 mm単位の目盛からずれている時,主尺と副尺の位置が一致しているところを読み取ると0.1 mm単位の値が得られます。実際に作ってみたところ,これまでノギスで見慣れていたものよりかなり小さいことに気づきました。実際にノギスの副尺の全長を測ってみたところ,4 cmありました。そこで副尺の原理を改めて考えてみました
考えてみたところ,副尺の長さはM-1 [cm]とすれば良いことがわかりました。手持ちのノギスのMは4です。私が最初に考えていたのはM=1です。Mが選べるので,副尺を付けるスペースにより融通性が増します。
例えば,副尺の0の位置が,主尺の目盛よりn/100 [cm]右にあった場合を考えてみます。この時の主尺原点から,副尺のn番目の目盛までの距離はn× (M-0.1) /10+n/100 [cm]です。数式を整理すると,n×M/10[cm]となります。n, Mは整数(ずれが0.1 mm単位のピタリとしたときを考える)なので,この値は1 [mm]単位の切れの良い値です。すなわち,主尺の目盛に一致します。副尺の目盛と主尺の目盛が一致しているところの副尺の値を読み込むことにより0.1 mmの桁が読み取れることになります。