ザグリはドリル刃で代用できる? | 技術日誌

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ここでは,電子工作,木工などの趣味での記録を書いています。
なお当初はKMK研究所のメインテーマであるSPSのノウハウを書いてきましたが,順次SPSノウハウのページに複製を作っていきます。

 Tスロット・トラック・レールは文字Cを角型に描き,開いたところを上に向けたような断面をもつ器具です。ベースの板に溝を彫り,差し込み,ネジ留めして使います。T字型の断面の頭を持つボルトの頭をこのスロットに挿し込み,板等を挟み,上からナットで留めることにより,板等をベースに押し付けることができます。押し付けることによりTスロット・トラック・レールには,引き抜くような力がかかるのでボルトで留めます。このボルトの頭が飛び出しているとT字型頭のボルトの頭が引っかかります。そのため,ボルトには皿ネジを用い,レールの穴はザグリが切ってあります。穴を追加した時,ザグリは径の大きいドリルで彫りました。ドリルの先端もテーパー型になっているのでザグリビットの代用とすることができると考えたからです。しかし,どうもネジの頭が飛び出し,T字型の頭が引っかかりました。

 

 ドリルでザグリを入れても引っかかるのは,ザグリのテーパーの角度が異なるからでした。写真左がザグリビット,右がドリルビット(刃)です。テーパーの角度を測ってみるとザグリビットは93°,ドリルビットは127°でした。そのため,ドリルビットでは皿ネジの頭にピタリとはフィットしないことがわかりました。このザグリビットは以前,鉄厚板に使ってぼろぼろになったもののセットのうちの1本です。Tスロット・トラック・レールはアルミ製です。鉄でボロボロになったこの材質でもアルミには使えるようです。このザグリビットでザグリを付けたところ,皿ネジの頭を引っ込ませることができました。