自在錐は木材に大きな穴を開けるのに便利が道具です。この器具の,ボール盤に取り付ける軸の下部はφ8.5のドリル錐となっています。穴開け時まずは,これが木材に切り込みます。これで木材の位置が固定されます。回転方向には固定されないので,木材の一部はクランプ等で固定します。手で押さえて使う人もいます。軸より離れた位置に刃が付いています。回転することにより,木材を削りながら彫っていきます。最終的に丸穴が開きます。軸から刃までの距離は,軸の辺りに付いている六角ネジを緩めると移動して変えられます。軸の中心から刃までの距離を開けたい穴の半径にしておくことで,希望の径の穴を開けることができます。この器具にはその距離が刻まれています。しかし,その目盛をどの位置に合わせるかあいまいで,何回か試しましたがなかなか正確な径の穴が開けられません。そこで目盛板を作りました。1×2材に,1/2縮小の目盛を貼り,0位置にφ5.5の穴を開けました。自在錐は,軸のドリルが刃より長く作られています。先ず木材に穴を開けて固定させた後,大穴を削って行くからです。ドリル錐と刃の高さに違いのあることが物差しで調整しにくい所以でした。今回作った目盛板では,0の位置に自在錐の軸のドリルと同じ径の穴を開けてあるので差し込めます。それにより,刃の先端を目盛の位置に一致させることができます。それにより刃を目盛の所まで持ってくることができます。ここで,希望の穴径の所に合わせ,六角ネジを締めます。これを用いて実際に木材に穴を開けてみました。結果,希望通りの穴を開けることができるようになりました。