-全体回路図-
定電流回路については先に触れました。今後実際の電流値になるよう微調整します。定電流電源から電気二重層キャパシタに充電していくと,電圧は直線的に上昇します。電気二重層キャパシタの耐圧は低く,蓄えうるエネルギーは大きいので,そのまま充電を継続すると破裂して危険です。そこでリミッタ回路により電圧を監視し,設定電圧以上になると充電を止めるようにする予定です。その回路図を示します。
「充電-放電スイッチ」を充電側にして,「充電開始」スイッチを押すとRL1の自己保持回路が保持状態になり,スイッチング電源の電圧が定電流回路のINに入ります。そして,充電が開始されます。なお,「充電-放電スイッチ」が放電側になっているときは,RL1は入りません。その時は,キャパシタが抵抗器を通して放電されます。「充電端子」の電圧はボリュームで電圧を下げてリミッタ回路に入ります。ボリュームによりリミッタ電圧が変わります。その範囲は約1.9 Vから2.5 Vの範囲とします。キャパシタの耐圧が2.7 Vなので,上限は2.5 Vとします。リミッタ回路は後で述べる予定です。予備実験は終わっています。
「緊急停止」スイッチは,充電途中で充電を中止するためのものです。電圧計は,ラジケーター(録音機などで,レベルを監視するための簡易型のメーター)に目盛りを入れて,電圧計にする予定です。充電過程を監視するため,0 Vから2.7 V(キャパシタの耐圧)まで表示するようにしたいと思います。
この回路では充電するためのキャパシタを接続していなくてもRL1が入り,定電流電源が働いてしまいます。そのときは,出力は電源の12 V近くまでなります。メーターの上限の4倍近くです。しかし,リミッタ回路が働き,出力は瞬間的に停止します。恐らく,メーターがフルスケールまで振れる前に切れるでしょう。
パイロットランプ(LED)としては,スイッチング電源が入っているときの「電源」ランプ,定電流電源が働いているときの「充電中」ランプを付けます。「電源ランプ」高輝度LEDを使って,メーターを照らすようにするとスマートかと思います。
下段はラダー図形式で描きました。リレー回路を描くとき楽です。気を付けたいのは,リレー接点が通常のコンデンサの記号と同じだと言うことです。