SPS条件の記述法(私的方法)  | 技術日誌

技術日誌

ここでは,電子工作,木工などの趣味での記録を書いています。
なお当初はKMK研究所のメインテーマであるSPSのノウハウを書いてきましたが,順次SPSノウハウのページに複製を作っていきます。

 SPSの昇温過程や圧力をいつどの程度かけたかを簡便に記述する方法を見たことがないので,自分なりの記述法を考えました。
 例えば,最初から100 MPaをかけて,1300℃まで100 ℃/min(以下,この単位をKpm: Kelvin per minuteと表すことにします),1400℃まで33Kpmとし,1400℃で10分保った後OFFにする場合,
(100 MPa)100Kpm/1300℃//100Kpm/1400℃|10min
とします。すなわち圧力は()で囲み,その圧力にする位置に書きます。昇温速度と,到達温度との間は/で区切ります。次のステップとの間は//で区切ります。また,温度に到達した後,保持する場合は|で区切って分で記述します。慣れてくると昇温の単位をとって,
(100 MPa)100/1300//100/1400|10
としても良いでしょう。
 最低荷重(26 MPa)で1000℃まで100 Kpmで昇温し,1000℃になったところで100MPaに昇圧し,5分保った後に1300℃まで100 Kpmで昇温,1400℃まで33 Kpmで昇温,10分保った後にOFFの場合,
(26MPa)100Kpm/1000℃(100MPa)|5min//100Kpm/1300℃//33Kmp/1400℃|10min
または
(26MPa)100/1000(100MPa)|5//100/1300//33/1400|10
ここで,1000℃になったところではなく,1000℃で5分保った後100 MPaに昇圧する場合,
(26MPa)100Kpm/1000℃|5min//(100MPa)100Kpm/1300℃//33Kpm/1400℃|10min
または,
(26MPa)100/1000|5//(100MPa)100/1300//33/1400|10
とします。ただ,この場合,1300℃までの昇温中に圧力を上げていくことになります。次の様なSPS条件はいかがでしょうか。
(26MPa)100/1000|4.5|(100MPa)0.5//100/1300//33/1400|10
4.5の前と後ろに|があります。4.5分保った後,更に0.5分保つことになります。その0.5分の間に100 MPaにすることになります。
 今まで,焼結体の包みにSPS条件を文章で記載されていた方にお勧めします。