グラファイトダイには鉛筆でメモが書ける | 技術日誌

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ここでは,電子工作,木工などの趣味での記録を書いています。
なお当初はKMK研究所のメインテーマであるSPSのノウハウを書いてきましたが,順次SPSノウハウのページに複製を作っていきます。

 学生時代に,アルミナるつぼに鉛筆でメモを書き,空気中で焼成したあとメモを見たら消えていた記憶があります。鉛筆の芯の主な成分は炭素ですから,高温で燃えてしまったのです。しかし,SPSは真空で行うため,鉛筆のメモは消えません。鉛筆でダイにメモを書いてもかまいません。下の写真は,放射温度計の焦点を確認するために鉛筆で印を付けて何回もSPSした後の状態です。何度も高温にさらされたにもかかわらず,まだ残っています。ですから,メモを書いておけるわけです。ワイプ紙や消しゴムでよくこすれば消すことができます。


 ちなみに,空気中で焼成するアルミナるつぼにメモをしたいときは,釘などで書くと良いです。私も学生時代に失敗してからはそうしています。釘の金属がるつぼに削れて付くことにより描けます。炭素とは異なり,高温で酸化されても気体となってなくなることはありません。