TT様の986ですがマフラーとエアクリーナーを交換している時に、オイル漏れを発見しました。
エンジンの前後左右にオイルが漏れた跡があります。
上から見てみますとクランクやシリンダーが濡れています。
このあたりはインマニのブーツやオイルのフィラーパイプ辺りのにじみですね。
奥のほうが良く見えないので
スロットルやプレナムを外します。なんかオイルが溜まってますね・・
どうやらパワステオイルがオーバーフローして出てしまったようです。
オーバーフローしたオイルの出口がタンク横のホースです。
出たらそこにたまりますよね・・・
後ろの方にまでオイルが回って溜まっています。
そこから溢れた分が色々な所から垂れたようです。
何故オーバーフローしたかですがエアを噛んでしまいエア膨張下かオイルの劣化か・・
サーキット走行するので高回転で回しますし、過酷な状況で使われてはいます。
オイル量は全開の点検の時に合わせてありますので問題ないはずです。
漏れていなければですけどね。なのでタンクやポンプから漏れていないか確認します。
ここからですと分かりませんね。外してみます。
ベルトを外してP/Sプーリーも外します。
パワステポンプから漏れは無いようです。
ポンプを外してタンクの漏れを確認します。汚れていて分かりづらいですが
漏れていないとはいえません。焼き止めしてある部分は怪しいです。
この部分も怪しいです。念のためタンクは交換します。
水冷ポルシェって結構パワステオイルが減るんですよね。
ここから漏れても見えないですし下にも少量なら垂れませんしね。
漏れている車は多いような気がします。
対策品なのかは分かりませんが996から997品番へ変ってますね。
ポンプとタンクを合体!
更に上に付くタンクからは漏れていませんがシール類は新品に交換します。
ちなみにタンクの中身はどうなっているかというと、目の細かいフィルターが入っているだけでした。
オイルが泡立ってもエアを消せるような構造ではないですね。
パワステオイルはもちろん劣化しているでしょう。交換する人は中々いませんしね。
パイプを途中で外してハンドルを切って全量排出します。
抜いたオイルはこんな感じです。今回の大本の原因はオイルの劣化ではないかと思ってます。
よく漏れるこのホースも点検しましたが大丈夫ですね。
他に漏れは無さそうなのでポンプとタンクを戻します。
知恵の輪状態である一箇所の位置でしか脱着できなくて苦労してましたが
お陰さまで何回も作業してると平気になりますね。
上側のタンクも取り付けします。
外してあったインマニやエアコンコンプレッサー、プーリーやベルトを戻します。
エンジンがオイルまみれのままなので室内が汚れないようぬ養生をして
高圧洗浄機で洗います。
かなりきれいになりました。洗い終わったらしつこいくらいにエアブローして乾かします。
パワステオイルを注入します。CHF202です。
ハンドルを切ってエア抜きをしてからエンジンを掛けて、試運転後に何回も量の確認をしました。
オーバーフローのパイプはエンジンのほうへ回さず、
今回だけ室内にタンクをつけてそこに出るようにしてあります。
サーキット走行で大丈夫かは確認できていないので、TT様に走っていただいた後に確認ですね。