[映評] 彼女と彼女の温かな家族の秘密の物語 | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

ポッドキャスト韓国語マガジン“サランヘヨ・ハングンマル”の編集長が、韓国と韓国文化の見つめ方を伝授します。

韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!
おととし公開の映画『今、このままが好き』。主演はコン・ヒョジン&シン・ミナ。


韓国映画は、本当にすごいと思う。昨日に続き、もう一度いうと、韓国語で「몰입도」、「没入度」というが、それこそが韓国映画の底辺を高く頑丈に底上げしている、文字通りの底力なのではないかと思う。


どうしてこんな話が、ここまで感動的な秀作になり得るのか。映画というものに描き得ない世界はないのか。韓国映画はそのように私たちの‘映画観’に絶え間ない挑戦を仕掛けてくる。そのような話が『今、このままが好き(지금, 이대로가 좋아요)』(2009)である。


『シックス・センス』、『サイコ』、『スティング』、『エンゼル・ハート』、『バーディ』、『SAW』、『ハプニング』、『悪魔のような女』、『イースタン・プロミス』、『セブン』、『ゲーム』、『ファイト・クラブ』、『メメント』、『プレステージ』、『ドッグヴィル』、『フロムダスクティルドーン』、『地球に落ちてきた男』、『デッドオアアライブ』、『バニラスカイ』、『オープン・ユア・アイズ』、『幻の湖』、『ドリームキャッチャー』、『真実の行方』、『ディープブルー』、『フォーンブース』、『セルラー』、『隠された記憶』、『ソイレント・グリーン』、『ジェイゴブズ・ラダー』、『エグゼクティブデシジョン』、『ワイルドシングス』、『センスオブワンダー』、『ブレアウィッチ』、『コン・エアー』、『ユージュアルサスペクツ』、『パーフェクト・ストレンジャー』、『不法侵入』、『NEXT』、『情婦』、『らせん階段』、『マルホランド・ドライブ』、『悪魔城ドラキュラ2』、『ローグアサシン』、『ビレッジ』、『ダメージ』


これは今、ちょっとネットで探してあげてみた「どんでん返し」映画のリストである。韓国語ではふつうそれを「反転(반전)」という。観ていない作品もあるので、絶対とはいわないが、でもこの数多い映画の中に果たして、この『今、このままが好き』のような「反転」を描いた映画があるだろうか。私が「ない」といい切れるのは、これらの映画での「反転」とは少なくともセンセイショナルな非日常であるのに対し、『今、このままが好き』においてそれは、「事実は小説よりも奇なり」という日常の中の現実に他ならないからだ、少なくとも私はそう思う。


つまりは、最初にいったような韓国映画の「没入度」の高さによって、私たちは主人公と共に、日常の中の思いもよらなかった「反転」に後頭部を打たれるとともに、運命が私自身の心に語りかける温かい声を聞くことになる。しかも、私のような、多くの人において、これはどうしても2度は観なければならない映画であり、下手をすると2度目のほうにもっと大きな感動で涙することになってしまうような作品である。


これが、韓国映画の世界なのだろうと思う。


女性であるプ・ジヨン監督。「2才年上の姉との旅行で『私の家族だけど、私が知らない部分もあった』と悟って、シナリオを書いた」という。私も大好きな二人の若手女優コン・ヒョジン、シン・ミナがダブルでヒロインを演じる。


本筋と関係がないが、かつての『オールドボーイ』ではないが、韓国の名物「산낙치(生きているタコ)」を美味しく食べる食堂シーンが出てくる。しかも韓国らしい人情で、店の人までテーブルに呼んで一緒にそれを食べてしまう姉につまずいている、それを食べられないという妹の姿が、ちょうど韓国カルチャーショック真っ最中の日本女性のようでもある。



【あらすじ】 知らなかった、一番大切なものは捨てられたりはしないということを…。


容姿、性格、職業はもちろん、考え方までまるで違う姉妹ミョンジュとミョンウン。気さくで熱しやすく、母の魚屋を継いで故郷・済州島の家を守る姉ミョンジュ(コン・ヒョジン扮)とは違って、大学に入って家から離れたミョンウン(シン・ミナ扮)は、ソウルの大企業に勤める明晰で鋭敏なキャリアウーマン。父が違うという理由から、二人の距離を当然と受け止めてきた二人だが、突然の母の死を契機に、遠い昔に消息を絶ったミョンウンの父を探す旅に出るが…。



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