■「韓流の源流」は韓国の家庭文化!*´ヮ`)/ | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

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ポッドキャスト韓国語マガジン“サランヘヨ・ハングンマル”の編集長が、韓国と韓国文化の見つめ方を伝授します。


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若き日のヨン様も出た1996年の国民ドラマ『初恋(チョッサラン)』。視聴率65.8%を記録した。



●最近、MBCが批判を受けるワケ


MBCには、最近あまりにも視聴率にこだわったドラマ運営に批判が集まっています。当初120回の予定だった、日一連続ドラマ『爆風の女人』が、1月末に50回で早期終了するといったかと思ったら、2月末に70回で終わると最終決定。少数であろうと、作品を愛して観ているファンとしては裏切られた思いですよね。(-"-)


続いて、MBC月火ドラマ『逆転の女王』が、SBSの高視聴率ドラマ『ジャイアント』が終わって、引き継いだ『アテナ』が視聴率が下落傾向で、数日前にとうとう「逆転」するや、突如、10回の延長を決定して、20回だった予定を50%増量の30回にしてしまったわけですから、やはり視聴者はげっそり…。本来、20回用につくられていたストーリーですから、話が散漫にならざるを得ません。


今回、MBCが批判を受けているのは、ただ視聴率の数字、という商業主義だけで、視聴者の気持ちを無視して、終了したり延長したりということを行ったため。ですが、そもそも、ドラマが途中で当初の予定を変える、ということが許される文化自体は、視聴者と共につくる、韓国独特のドラマ文化として、国民の願うところなわけですよね。


実際、視聴者の意見によって、ストーリーが変わったり、登場人物が復活したり、延命したり、回数自体が延長したり、などということは、韓国の制作者にも、視聴者にも歓迎されています。すなわち、そもそも韓国のドラマというものは、制作側とお茶の間が共につくるという感覚の中にあるということなのです。


なぜ、そのようなことがあり得るのでしょうか?


●韓国には紀元前からテレビがあった?


2006年に亡くなった、ビデオ・アートの開拓者であり、世界的な現代芸術家に、ナム・ジュン・パイク(韓国名ペク・ナムジュン〈白南準〉)がいますが、彼が生前、「韓国には古朝鮮(紀元前百年頃)の時代からテレビがあった」という言葉を残しています。それが何かというと、「月」だというのです。昔の韓国で、夜、食事の後に家族が集まって、外で月を見ながら、その月にまつわるおとぎ話を聞いた、それは当時のテレビだったというのですね。´▽`


これは、逆にいえば、現代の韓国人にとって、テレビドラマというものは、夜、夕食後に家族みんなが集まって、祖父母から孫まで、耳を傾けながら心を一つにする、そのような一つのお話だということになるわけです。


だから、韓国では夜はどの局も、社運を懸けたドラマで固めており、しかもそのような地上波がKBS、MBC、SBSの三つしかなくて、そのどれかをその家庭の選択によって、家族みんなで観るのが基本。当然、どれを観るかで家族の意見の対立もあるけれど、でも負けた誰かは、それを後から個人的に観ることにしたとしても、結局はどれか一つをみんなで観る。


これこそまさに、韓国ドラマの、最高60%などという数字が出る、恐るべき視聴率の秘密であり、そしてこの韓国の家庭文化こそが、いわば「韓流の源流」であるというわけです。


●韓流ドラマは‘韓国の月’!´▽`


私も韓国に来た当時、不思議だったのが、韓国ドラマというものは、日本のトレンディ・ドラマなどのように若い男女二人の話で終らないものが多い。必ず、一緒に出てくる親には親自身の立場でのドラマがあり、祖父母には祖父母の立場でのドラマがある。子供には子供のドラマがあるわけです。あたかも一つのドラマの中に、家族関係でつながった若者、中年、老人という登場人物、それぞれのドラマが同時進行で進んでいるかのようだったわけです。


それは、視聴者が一人ではなく、お茶の間の家族全員だということなわけです。つまり、月を見ながら昔話をするおばあさんは、聞いているおじいさんにも、息子夫婦にも、孫たちにも合わせて話をアレンジするわけです。そして、話の途中で、質問があればそれにも答えるし、要望があればそれにも応えて話をさらにアレンジしたりもするということなわけです。


そのようにしてつくられる韓国のドラマは、自然に「国民ドラマ」などと呼ばれるようになり、俳優は「国民の父」になったり、「国民の弟」になったり、「国民のハルモニ」になったりするのだということです。


それは韓国の家庭文化が生み出した、すばらしいドラマ文化だといえます。すなわち、私たちが日本で熱中して見ている「韓流ドラマ」の多くは、そのような、韓国で、夕食の後、家族全員が子供から老人まで没頭して、感情を共にして見たところの、いわば‘韓国の月’なのだ、ということです!(*´▽`)


そして、韓流の源流がそのような家庭文化であるがゆえに、日本の韓流ペンたちは、韓流ドラマやK-POPを家族で楽しむこともできるし、世代を超えて、たとえば母と娘とおばあちゃんまでが共に熱中することができる。今はすっかりバラバラになってしまった感のある、日本のお茶の間をもう一度、一つにしてくれる力がある、ということなんです!ヾ(≧▽≦)ノ"♪


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