「ラーメンの鬼」こと、今は亡き佐野実さんのお弟子さんのお店を回る旅のPart3です。
前回のPart2では、今月初めに回った6軒のうち、醤油ラーメンのみをご紹介しましたが、Part3では塩ラーメンをご紹介します。
まずは、JR戸塚駅前にある、言わずと知れた佐野さんのお店、支那そばや本店。
もう、主は居ませんが、現在もお弟子さんがしっかりお店を守っていらっしゃいます。
ここは通し営業なので、実に行きやすい。
この日は、夕方前に入店しましたので、お客さんはまばら。
券売機で、塩ラーメン(850円)を買って、カウンター席で待つことしばし。
前回の醤油ラーメンは、ボクの生涯で食べたラーメンのナンバーワンだと確信した位の旨さでしたが、果たして塩ラーメンはいかに。
厨房では、スタッフさんが平ザルで、麺上げ(湯切り)をします。
Part2の記事にも書きましたが、支那そばやさん系列のお店は、昔ながらの平ザルで麺上げ(湯切り)をするところが多いのですが、平ザルを上下にストロークする時の「チャッ!チャッ!チャッ!」という、乾いた切れた音が、耳に心地良いのですよ。
背中を向けて一心に湯切りをするスタッフさんは、肩のラインが全く上下動せず、安定したフォームで麺を仕上げていきます。
前回、ご紹介した、ずっと佐野さんの右腕として務めた後に独立した、「Free Birds」の店主の湯切りは芸術的に格好良かったですが、それに比べると、この日のスタッフさんの湯切りは、やや乱れがありましたが、まあその辺のラーメン屋さんと比べたら、仕事ぶりは大したものです。
出来上がった塩ラーメンがこちら。
透き通った塩スープに浮かんでいるのは、フライドオニオン。
具材は、チャーシュー、姫竹(メンマの細くて柔らかいやつ)、白ネギ、小松菜ですね。
支那そばやさんの特徴は、丼がデカくて、麺もスープも、その辺のお店の大盛りクラスなんですよ。
チャーシューも並盛りでも、分厚くて食べ応えたっぷり。
一杯食べるだけで、お腹いっぱいになるというのが、佐野さんのポリシーだったんでしょう。
さて、このラーメン、塩スープは、塩の角々しさもエグみも無く、スッキリと飲みやすいものでした。
ただ、やや、まとまりに欠けているような気がして、醤油ラーメンの時に感じた、旨さの感動みたいなものは感じませんでした。
前回、4月に訪れた時と、厨房とホールを合わせて、スタッフさんが全員違う人だったので、こういうところに、味の継承が出来ているのか、何か悪い影響が出て来ないのかが、少し心配です。
味は、今のところ、「相当旨いレベル」ですから大丈夫ですが。
2軒目は、Part1でもご紹介した、西武新宿線鷺ノ宮駅そばにある、らぁ麺すぎ本さん。
日曜日に行ったので、行列が出来ていました。
こちらは、塩ラーメンがウリだそうで、お腹が空いていたので、塩ワンタン麺(950円)を注文しました。
カウンター席に座ると、お店のこだわり、塩スープの材料がまとめられていました。
個人的には、この繊細な旨さが味わえるスープには、絹レベルの繊細な麺が希望ですが、それを差し引いても、総合的に完成度がめちゃくちゃ高い塩ラーメンでした。
今回の塩ラーメンの旅も大満足でした。