佐野実の弟子たちのラーメンを食す旅 1 | Perfumeとグルメの日記

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Perfumeと食べ歩き(主にラーメン)が好きです。
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久しぶりのラーメン記事です。
東京方面に行く用事がありましたので、今回は、長年行こうと思っても、遂に行けなかった、ボクが敬愛する「ラーメンの鬼」こと、今は亡き佐野実さんのお店と、そのお弟子さんのお店を回りました。
お弟子さんのお店といえば、以前、伊東市の福々亭をご紹介してましたね。
 
 
 
まずは、お弟子さんのお店から。
西武鉄道の鷺ノ宮駅そばにある、ラーメンすぎ本さん。
ここのご主人は、昔TBSでやってた、「ガチンコ ラーメン道」に出演していた方です。
 
 
バラエティ番組ですから、当時は、「佐野実ラーメン塾」なんて言うタイトルで、番組上、佐野さんと喧嘩したり、トラブルをいっぱい起こした問題児扱いだったのですが、そこは、テレビ局の台本ですから、それ以外では当然、真面目に佐野さんからラーメンの真髄を教わっていたわけで、数年前に免許皆伝、こちらにお店を出されました。
評判も良く、人気店だそうで、行列を覚悟しましたが、開店時間すぐでしたので、並ばずにお店に入れました。
 
 
中に入り食券機で、醤油ラーメンを注文しました。
出てきたのがこちら。
 
 
 
 
非常にシンプルなビジュアルながら、豚に鶏、さらに魚介や和の食材を上手くミックスさせるのが、佐野実流。
旨味が渾然一体に合わさった醤油スープは、高級フランス料理店で出されるコンソメスープに負けないくらいに、味わい深いんですよ。
そして、完全国内産の小麦を曳いて、お店で打った自家製麺も、表面が滑らかながらコシがあって、小麦の新鮮な香りもして、実に健康に良さそう。
毎日食せるラーメンでした。
 
 
 
 
二軒目は、京王沿線にある、ラーメン孤高さん。
店の前の看板に、佐野実さんの弟子だと書いてました。
こういうところを素直に表現出来るところは、素直に尊敬いたします。
そして、麺とスープの材料を包み隠さず表した、この触れ書きに、さらにポイントアップです。
 
 
 
ちなみに、佐野さんがおっしゃるに、「鶏は3時間、豚は8時間」が一番良いダシが出る時間だから、別々の寸胴で煮る。
ダシが出たら、臭みが出る前に素材を取り除く。
そして、これらのスープは、一晩寝かせた後、翌朝に合わせる。
スープは、煮出し中も後も、決して煮立たせてはならぬことなかれ。
 
 
らしいです。
これだけきめ細かな工夫があって、このような繊細なスープが出来るのです。
 
 
 
さて、孤高さんですが、お店の中はカウンター席オンリーだったのですが、特筆すべきは、そのカウンターがピカピカに綺麗だったこと。
オープンから何年か経っているお店で、ここまで綺麗なのは、そう無いはずです。
これだけで、ラーメンの構成にも気が配られているはずと思ってしまいます。
 
 
そして、注文した醤油ラーメンです。
佐野さんのお店、「志那そば屋」と同じく、ラーメンのビジュアルは極めてシンプル。
ただ、ラーメンに海苔が乗っているのは関東だけですね。
関西のラーメン屋さんで、海苔を乗せたラーメン出しているお店は、ボクの記憶では一つも無いです。
なんで、こうなったんでしょうね?
 
 
 
 
こちらのラーメンの特徴は、麺が全粒粉なんです。
小麦の全てを麺に投下していますから、当然に栄養面ではプラスですし、良い小麦の甘い味わいが伝わりますから、こちらの方が嬉しいです。
鶏チャーシューも分厚くて食べ応えありました。
 
 
 
 
そして最後が、佐野さんの遺したお店、JR戸塚駅前にある、志那そばやです。
今は、奥さんとお弟子さんで回しているそうです。
駅から歩いていくと、こんな大きな看板が。
 
 
 
 
普段は、デフォルトのメニューしか頼みませんが、今日は券売機で目立っていた、三元豚を使ったチャーシュー麺を頼みました。
お値段、1,000円超えでした。
出てきたのがこちら。
 
 
見た目、シンプルイズベストですが、無駄が全く無いラーメンです。
 
 
 
 
最高級の豚と鶏のガラに、山海合わせて数十種類の最高級素材を合わせて取ったスープは、全ての素材が個性を主張させながらも、何一つ和を乱すことのない、絶品のスープでした。
まるで、上質のオーケストラの演奏を聴いた後のような気分。
上の、すぎ本さんも孤高さんも、他のお店に比べて、めちゃくちゃレベルの高いスープですが、申し訳ないですが、志那そばやのスープはそれより群を抜いて美味しいものでした。
 
 
お金を使って、あちこちの高い素材を持って来ても、その扱い方を間違えばダメになるのですが、佐野さんは、そのミックスのさせ方が絶妙なんですね。
 
 
麺は、表面が滑らかで、少し柔めに茹でられていますが、中にはしっかり芯が通っています。
 
 
 
そして、「佐野実が惚れ込んだ」という触れ込みの、このチャーシューですが、ちょっと脂が強くて、ボクにはそれほどでした(笑)。
次は普通のラーメンにします。
 
 
 
3軒とも、本当に美味しいお店でした。
まだ他にも、お弟子さんのお店があるので、また東京方面に行く時は立ち寄りたいと思います。
もちろん、支那そばやさん本店にも。