「微かなカオリ」 PVはアイドルとしての最後の記録映像 | Perfumeとグルメの日記

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この曲のPVを見ると映画フィルムを使って、さも記録映像のように仕上げていますし、殊更にPerfumeにわざとアイドルらしい仕草や表情をさせて、アイドルという役柄を演じさせているように見えるんです。


今までのPVでは3人が自然に浮かべた表情や撮影時に起こる偶然を採用し続けていた関さんが、今回のPVの3人の表情を見る限り、あ~ちゃんにウインクさせたり、かしゆかに鏡越しに視線を送らせたり、のっちにバレリーナをさせたりと、明らかに関さん側からの要求に応えて演技をしているんですよね。


この曲のPVは22歳になったPerfumeの姿を監督の関さんが記録した仕立てになっていると以前に書いたのですが、もう少し補足すると今までのアイドルと言われた人たちって、大体22、3歳くらいでアイドルを卒業して本格的な歌手・女優へ、若しくは結婚するなどして芸能界自体からいなくなってる人も多いんですよね。


という事はPerfumeもいわゆるアイドルでいられるのは残りあと僅かの時間しかありません。


そこで、幼い時から彼女たちをずっとカメラに収めてきて、マカロニでは3人の最後の10代の姿を映像に残した関さんが、今度はアイドルとしての最後の姿を残しておく為に、あんなPVにしたのではと思うのです。


アイドルとしては最晩年を迎え、アイドルとしてカメラに立てる最後のタイミングであるPerfumeの今を余すことなく捕らえ、やがてアイドルでなくなる(この世界には居続けるでしょうが)未来の彼女たちと我々の為に心のアルバムに収めてくれたのが、この作品の本質ではないでしょうか。