苦行の時代は終わった?~その4 | 渡辺清乃の「生きる」とは「表現すること」〜可能性のドアを開き続けよう~

渡辺清乃の「生きる」とは「表現すること」〜可能性のドアを開き続けよう~

キャリア理論・ポジティブ心理学・レジリエンス・マインドフルネスをベースに、「あたま・こころ・からだ」のすべてにアプローチ。人の可能性を最大限に開き、未来を創るアクションにつなげます。

企業研修の仕事をしていると、よくよく聞かれるのが

 

 

「苦労をしないで人は成長できないんじゃないでしょうか。苦労、必要ですよね?」

 

という上司をはじめとした育成担当側の意見や

 

「上司が『自分も苦しんだのだからお前も苦しめ』的な態度で困る」

 

という(主に)人事の意見。時々、育成される側からも同じ意見が出ます。

 

 

 

 

「自分はこのように育った」「このように育ってよかった」

 

という信念は、なかなか強烈です。

これは「無自覚」な思い込みだったりもしますので、自分がそんな信念を持っているとすら、気づかない場合もあります。

 

「当然」

 

という感覚ですから、疑問は持たないわけです。

 

 

この場合、「苦労」が何を指しているのか?がとても大切になってくるかと思います。

 

育成する側が、育成される側の状態を適切に見立てて、本人に見合ったハードルを与えないと、ただの苦行になってしまいます。

苦行をいくらしても、成長にはなかなか結び付きません。

(もちろん、ご本人のがんばりで少しずつは成長できますが、遠回りをします)

 

時代が変化しているのに、また、自分より下の世代が生きてきた時代は明らかに自分の時とは違うのに、「自分スタンダード」を押し付けても、通用しません。

 

ただし、ラクでストレスのない仕事ばかりしていればいいわけではもちろんなく、負荷が人を成長させるというのは一理あり。

そして、その負荷は、セオリー的にはその人にとってストレッチになるような、「ちょっと背伸び」の負荷がベストなのですが、日々の仕事のことですからセオリー通りにいかないのはこれまた当然。

ですから、これを知っている上で負荷を与えているのか?がポイントになると思うのです。

 

 

 

 

毎年新入社員研修をやらせていただいていて、ここ2年程でハッキリと変化したと感じているのは、理不尽を理不尽だとハッキリ言う新人さんが増えた、ということです。

それまでは、「理不尽だけど、がんばります」というトーンだったのが、「理不尽です!」とキッパリ拒絶する。

 

それは決して悪い兆候だと思いません。

むしろ、コンプライアンスの側面や、効率の側面、多様性の面から考えて、一理あることを言っている場合も少なくないのです。

もちろん、新しい文化の新しい場所に入っていくわけですし、お互いが理解する努力をするのは大切なことですし、意味など考えずに型を徹底的にやることで見えてくることもありますから、新人さんたちにはその点も含めてお話をするのですが・・・

 

〇就活に親の意見は必要なし(心理的、金銭面のサポートのみすればよい。笑)

 

っていうのと同じように、ビジネス現場においても、年齢を重ねた私たちの体験そのままがスライドできると思ったら大間違い。

でも、自分は「その体験しかないから」(←ここが重要)、「それ以外で本当に成長させられるのか?」に不安が生まれるのですね。

私ももちろん試行錯誤の日々ですが、ここはハッキリと分けなければと思っています。




 

 

育てる側が自分の経験をアンラーニング(学習棄却)していかないと、古いモデルを繰り返すばかりになってしまいます。

 

 

この話題はまだつづく・・・

 

 
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