蘇州から上海、豫園へ。

蘇州でのホテルは蘇州蘇園飯店というところで、中心地まで車で15分は離れています。広くて豪華な中庭があり、結婚披露宴が行われていました。
英語は通じますが日本語は通じません。冷蔵庫に鍵がかけられていてルームサービスを呼びましたが、「日本語分かる人いる?」って聞いたら、「日本語なんか分かる人いませんよ」的な反応でした。そして、冷蔵庫の単語が思い出せずに苦戦。
水道水が臭いので歯磨きにはミネラルウォーターが必要です。部屋に無料でついていました。
朝食は可もなく不可もなく。7:00から朝食開始で8:00集合なので、出発準備を済ませてから朝食に行きました。

どこのホテルもそうでしたが、シェーバー用の110Vコンセントがありますし、100~240V機器なら2穴コンセントが普通にあるので、充電には困りません。

この日は朝から寒くて大雨でした。バスの中から撮る写真は雨粒で霞むし、外ではスニーカーが滑るのでカメラどころではなく、この日はほとんど写真がありません。写真は無いけど長いです。備忘録なのでお許しを。

蘇州を後にして上海へ。蘇州から上海へは2時間かかります。もう寝るしかありません。

雨の中走る電動自転車の群
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電動自転車用の雨合羽が売られています。人間はもちろん、前かご、車体のほぼ全体をスッポリ覆います。ライト部分は透明、バックミラーを出す穴つき。ちょっと欲しかった。

上海に着くと、まず中国茶のショッピングセンターに連れて行かれました。烏龍茶、緑茶、花茶、普洱茶、一葉茶の試飲をします。どれも一級品なので美味しかったです。お茶が効いてダクダクに汗をかいているおばちゃんがいました。
ここで買うのは高いと思いましたが、糖尿病に効く一葉茶、食事の油を流す普洱茶を買いました。

普洱茶、一葉茶
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普洱茶は日本でも有名だし簡単に手に入ります。カビ臭い匂いが苦手な方もいますが、飲茶には絶対普洱茶だと思います。

一葉茶
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一葉茶は今のところ日本では手に入りません。一本の葉を湯呑の湯に入れて飲むので一葉茶です。かなり苦いので、初心者は1本の葉を30秒で取り出します。薬効を期待するには5本ぐらいです。毎日飲んでると慣れてくるそうです。

次は昼食会場へ。ショッピングセンター内の点心屋で、今までに比べれば良い方ですが、張さん達が離れた所で美味しそうなのを食べていてショックでした。
ショッピングセンターの中に屈臣氏のドラッグストアを見つけていたので、食事はそこそこにしてそちらに向かいました。
レトルトお汁粉とレトロな缶入喉飴を購入。この喉飴は、あまりのスースー具合にハマった人が何人かいました。
おばちゃんグループがBBクリームを買っていました。

昼食会場のすぐ前が豫園です。豫園は日本の浅草みたいな所です。ここもかつてのお金持ちの邸宅で、その周りに昔の建物を模したお土産屋がぐるっと取り巻いています。浅草と同様、外国人がいっぱいでした。
南翔饅頭店という小籠包の有名なお店があります。横浜にも支店があるそうです。
ここに来た頃、最も雨が降っていたので写真がありません。
人がとにかく多かった以外は印象に残りませんでした。
蘇州、山塘街

蘇州の最も有名な観光地は山塘街です。特に夜は中国らしい雰囲気たっぷりで素晴らしいと思います。

今回のツアーでは3000円のオプションになっていました。食事も何もないオプションにしては高いと思いますが、15人程参加しました。

すでに真っ暗な中、乗場となる公園に向かいます。公園の中は閑散としていて、三国志だか何だかの像が立っていました。
そして、またここで撮影タイムです。飽き飽きしてきた頃に遊覧船乗場へ。人数は船頭が数えていました。
公園を出ると蘇州の街並みのライトアップが。結構キレイですが山塘街はこんな物ではありません。

ライトアップされた街並み
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川幅の広いところをしばらく行くと、急に狭くなります。山塘街の始まりです。山塘街の両岸の家は普通に人が暮らしています。蛇が多いそうです。

急に狭くなる川
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船同士がすれ違うと護岸にガンガン当たります。この日は日曜日で、特に人が多かったようでした。
途中、張さんと船頭が激しく言い争いを始めました。張さんが言うには、船頭が往復の料金を払えと言うのだそうです。でも、私達は山塘街で降りて散策することになっていますから、乗場だった公園には帰りません。
言い争ったまま降場に着きました。張さんは自分の会社に電話をかけていました。そのまま山塘街散策に。

山塘街の観光街
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狭い道幅に人がいっぱいです。物売りも多いので用心しなければなりません。足の悪い老夫婦がはぐれそうになり、私達は老夫婦と一緒に歩きました。やっと追いついたのは、清の時代から続く老舗レストラン松鶴楼の前です。

老舗レストラン松鶴楼
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驚いたことに、船頭はここまでついて来て料金を要求したのだそうです。堪り兼ねた張さんは、船会社に電話をかけ、彼女の会社が二度とこの船会社を使わないことを告げると、船頭は諦めて去って行きました。
一難去ってまた一難。今度はおばちゃんグループがトイレを要求し出しました。松鶴楼にお願いするのですが、誇り高い老舗が、客でもない団体を簡単に中に入らせる訳がありません。それでも頼み込んでなんとかトイレを借りました。張さんなかなかの腕です。

さあ、これからバスに乗りますよ、みんないるかな?
…。1人足りません。
張さん、何回数えても1人足りません。
そして、張さんは、おじさん2人組の片割れがいないことに気づきました。残った片割れおじさんはキョトンとしています。

1人いないことに気づいた場所
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色々考えた末、遊覧船乗場の公園で写真を撮っていたのは覚えているけど、それから誰も見ていないということになりました。
でも、公園を出てからもう一時間近く経っています。ホテルに電話してもまだ来ていないとの返事。迷子のおじさんは、携帯もお金も何も持たずにバスを降りたことが判明しました。

とりあえず、バスで最初の公園に戻ることに。バスの中で約10分、張さんの緊張した空気が伝わってきます。会社に電話したりしていました。
そして公園に着き、誰もが「まさかな~」と思った瞬間、いました!迷子のおじさん、約1時間半真っ暗な公園で待っていました!張さんは安心して泣き出してしまいました。
おじさんは公園で写真を撮っている間に置いて行かれてしまったのです。とにかく無事で良かった良かった。
ホテルに帰る道すがら、張さんは泣きながら何度も謝り、途中のスーパーで1人1本ずつビールとジュースを買って配ってくれました。

ちょっとかわいそうな張さんでしたが、次の日の朝にはけろっとしてましたから、やはり中国人はタフです。
ハプニング続出の山塘街オプション3000円でも安いぐらいです。

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蘇州、刺綉研究所

今までのツアー強制買物所が、なんとかセンターとかいう名前の所ばかりだったのに対して、今回は研究所です。
職員もビシッとしていました。
昔の中国では、刺繍が上手な女性はそれだけで結婚相手が引く手数多だったため、高度な刺繍の技術が発達したのだそうです。

この研究所には、欧米人のツアー客も来ていました。欧米人団体の中に私達のバスがクラクションを連打して突っ込んで行き、カチンときた黒人の兄ちゃんが道を譲らずガンを飛ばして頑張っていましたが、まあバスには勝てません。運転手ちゃんは平然としていました。

ここは研究所というだけあって、その刺繍の技術はすごいです。

毛沢東の刺繍。非売品
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モナリザ。300万円
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裏表で違う刺繍画
表、虎
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裏、ライオン
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これはどうやって作られているのでしょう?レースみたいに向こうが透けて見える薄い布に、裏と表で全く違う刺繍がされています。布の向こう側に糸を出さないように刺繍していると言いますが、そんなこと可能なんだろうか?

職人の女性
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細い刺繍糸で鯉が群れる絵を細かく刺繍していました。シンちゃんがツバが飛びそうになって注意されていました。
みんな、団扇とかポーチとかをお土産に買っていました。

この研究所の隣が夕食会場です。ここでの料理も無錫同様、マズイ、油っこい、素材が悪い。おまけに水が臭くてお茶が飲めませんでした。私達はミネラルウォーターを持参していました。
しばらくすると中国琵琶の演奏が。ほんのちょっと演奏すると、しつこくリクエストを要求します。1曲30元です。
私はまた少しだけ食べて外に出ました。暖かい夜風が吹いていました。誰かがリクエストしたらしく、下手な琵琶の演奏が聞こえました。
外に物売りの群団が待ち構えているのを見つけ、用心して戻りました。

食事が終わって外に出ると、敷物やオモチャを売る物売りがしつこくくっついてきます。いつもおじさんおばさんのグループがターゲットになるので、私達はすり抜けてバスに乗り込みました。彼らは金が出やすいところを知っています。ターゲットにならなくても、こういう時はカバン、財布に最大の注意をすべきです。カバンは体の前に持ちましょう。
両腕がない物乞いなんかもいて、ちょっと不気味でした。無錫ではお土産物屋のしつこい売り込みはあっても、流しの物売りや物乞いはいませんでした。

この後、オプションで山塘街の遊覧船ツアーに参加していました。ここでハプニングがあったので、次の記事で詳しく書こうと思います。

山塘街のオプション後、まっすぐホテルに帰れれば20:30ぐらいだったと思いますが、色々あって帰ったのは21:30ぐらいでした。
山塘街から帰った後、ホテルからタクシーに乗って十全街、石路などのショッピング街に行きましたが、どこも閉まっていました。
十全街は、蘇州在住日本人が多く来るショッピングエリアで、日本の物もたくさん売っています。ウルルンで有名になった同得興という蘇州麺の支店があります。夜19時には閉まってしまうので、早朝(6:30から開いている)行こうかと思いましたが、翌朝の集合が8:00だったので諦めました。タクシーで20分くらいかかり、なかなかタクシーも拾えなかったからです。
石路には、蘇州新天地という巨大なデパートがあります。日本のデパートと同じですが巨大です。弟のお土産にするスニーカーを探していたのですが、目的のものは見つからず閉店になってしまいました。

石路ショッピング街
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店は閉まっていても、若者がいっぱい出歩いていました。学生街なのでしょうか?ホテルでタクシーを呼んでもらおうと思って、立派な門構えの建物に入ったら高級クラブでした。
交番にいた警察官にホテルのルームキーを見せてタクシーを呼んでもらおうと思いましたが、ルームキーを凝視されただけでした。あまりに長い間ルームキーを凝視していたので、このまま返してくれなかったらどうしようと思いました。
結局、近くにあったホテルのフロントに頼んで呼んでもらいました。

夕食があまりに悲惨だったので食べられず、お腹がすいたので、コンビニでお寿司を買いました。ファミマがあり、酢はあまりきいていませんがちゃんとしたお寿司です。おでんも売っていました。カレーぽいダシとか、日本のものとは少し違います。
ホテルのすぐ前に、麺や炒飯を作ったり、魚や肉、野菜をバーベキューする屋台が。ここの麺をkiyoちゃんが目ざとく見つけて1杯テイクアウトにしました。

屋台の春雨麺 10元
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中国では夜になると、いろんな所で屋台が出ます。土鍋で春雨の麺と野菜、昆布、豆腐、餅なんかがタップリ入ったのを煮込んで、本当に体に良さそうです。
次々お客が来てこれを買って行きました。愛想のいいおばちゃんとおっちゃんでした。
「ラー?」と聞かれ、なんだか分からずにいると、唐辛子を渡されました。「辣」のことですね。笑いながらいらないと言って、おっちゃんとおばちゃんも笑っていました。
この麺は本当に体に染み渡るようにおいしくて、こんなのが毎日食べられるといいなぁと思いました。
この麺の中には、血豆腐も入っています。苦手な人は食べないといいと思いますが、血の生臭さは全くなく、普通の豆腐みたいな感じです。豚の血を固めて豆腐状にしたものです。鉄分豊富で貧血に効きます。
この麺は、今回の旅行で2番目に美味しかった食事です。