「新精武門」 | kiyokiyo world Ⅱ

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昔の功夫映画ばかりです。

1976年の香港映画。羅維さん監督作品。武術指導は韓英傑先生。

 

鹿港という街。成龍さんが韓甦さんをからかって遊んでいると、日本人にぶつかります。彼らは怒り、成龍さんの胸倉をつかみます。話している日本語がかなりおかしい。

 

2人の横柄な態度にムカつき、やっつけるつもりが逆にボコボコにされる成龍さん。2人は彼を殺しそうな勢い。止めに入ったのは韓英傑先生でした。彼らの腕を捻ります。

 

2人は警察に行きたかったと韓英傑先生に話をします。日本語が少しわかる彼は2人を案内することにします。

 

船が到着。下船した人たちは身体検査を受けていました。蔣金さん、苗可秀さんが降りてきます。ここを取り仕切っているのは孫嵐さん。先ほどの2人は孫嵐さんの腹心です。

 

成龍さんと韓甦さんは混雑を利用して、ノラさんの荷物から箱を盗みます。

 

日本軍に対して反抗的な態度を取っていた人がバレ、逮捕されます。悔しそうに韓英傑さんは見ていました。

 

成龍さんたちが盗んだ箱にはヌンチャクが入っていました。

 

成龍さんが史亭根さんに案内され、「大陽門」の魯平さんのところへ行きます。賭博場の人手が足りないので、働かないかと誘われますが、魯平さん&修行が好きではない成龍さんは断ります。

 

魯平さんは彼の態度にキレ、弟子たちに彼を襲わせます。追い詰められた成龍さんは持っていたヌンチャクで抵抗します。が、武術の心得がない彼はヌンチャクの扱いを失敗し、弟子たちにボコボコにされます。

 

ノラさんたちが歩いていると、見覚えのあるヌンチャクが道端に落ちていました。近づいてみると、成龍さんが倒れていました。

 

韓英傑先生が彼の様子を確かめます。韓甦さんは武術界の大御所に呼び出され、ヌンチャクをどこで手に入れたのかを訊かれます。大御所はノラさんの祖父でした。気まずそうな韓甦さんにノラさんは優しく声をかけてくれます。

 

実はヌンチャクは前作「精武門」で李小龍さんが使っていた大切なものでした。素直に話して、偉い人に怒られる韓甦さん。

 

街で厄介者扱いをされている孤児の成龍さん。でも、韓甦さんは彼のよさを理解し、好きでいてくれました。成龍さんの大けがを知り、心配します。

 

飲み屋の陰で韓甦さんが凹んでいると、ホステスの劉明さんが心配そうにやってきて、理由を尋ねます。成龍さんが意識不明だと知り、動揺します。

 

劉明さんは成龍さんの母親でしたが、明らかにせずにいたのです。ホステスが自分の母親だと知ったら、ショックを受けるだろうと考え、ずっと我慢していました。彼が手当てを受けているのを陰から涙を流して見つめ、静かに立ち去ります。

 

陳星さんがお風呂に入っています。侯伯威さんが警護をしています。そこに悪そうな男性3人が襲いかかります。陳星さんは動じることなく、対応します。この計画に絡んでいた侯伯威さんも速攻でやっつけられます。

 

「大和門」で陳星さんの娘が板を蹴り割っていました。板を持つ担当で王圻生さんと載徹さん。陳星さんは自分が「七嵌武舘」の人たちに襲われたことを報告。変な着物姿で乗り込んでいきます。陳震さんがいる~。

 

娘はいきなり荊國忠さん、王永生さん、金龍さんたちをやっつけます。そこに陸一龍さんが帰宅。陳星さんとは敵同士でしたが、縄張り争いはしないと約束していました。

 

陸一龍さんは闇討ちを否定しますが、彼らは話を聞かず。殴ると会合の案内を渡して立ち去ります。

 

1つの門派だけ会合に参加しませんでした。陳星さんは怒ります。

 

ノラさんたちが海を見に行くと、成龍さんがいました。彼に声をかけます。自分の生活に希望を見出していない様子の彼にノラさんは武術を教えますよと言います。成龍さんはノラさんの腕前を信じることができず、そのお誘いを断ります。

 

大御所の誕生会。いろいろな人がやってきます。成龍さんが韓甦さんと共にやってきて、助けてもらったお礼をします。大御所は彼に損な行動を慎むように優しく声をかけてくれます。近くにいた劉明さんはじっと見つめていました。

 

誕生会のために呼んだ京劇の舞台を楽しんでいると、大御所は韓英傑先生に声をかけられます。

 

陳星さんは大御所が会合に出席せず、誕生会にも招待しなかったことに静かにキレていました。京劇に出ている関公より、宮本武蔵の方が強いと言い出し、大御所を怒らせます。

 

陳星さんの手下の1人が変な日本語で関公役の役者に向かって、日本刀を向けます。ドン引きしていると、大御所が舞台に飛び乗って激ギレします。陳星さんはヤバいと思い、退散します。

 

「精武門體育會」を旗揚げした韓英傑先生たち。たくさんの若者が集まりました。修行も熱心に行っています。成龍さんが入口近くで様子を見ています。蔣金さんが声をかけます。ノラさんも誘いますが、自由人な成龍さんは挨拶を済ませると帰ってしまいます。

 

魯平さんが弟子を連れて、やってきます。李龍吟さんを発見。依然の名前から改名したことや旗揚げしたことについて前もって説明がなかったことに文句をつけてきます。魯平さんと韓英傑さんが戦い始めたのを契機に大騒動になります。

 

韓英傑さんは魯平さんを圧倒し、立ち去るように命じます。魯平さんは陳星さんに泣きつきます。魯平さんは話をもりもりに盛って、陳星さんを煽り、戦いに引っ張り出します。

 

事情を知らないノラさんたちは丁寧に説明します。後ろに葉飛揚さん。頭に血が上っている陳星さんは彼らの話を碌に聞かず、韓英傑さんをビンタ。娘は看板を外し、蹴り割ります。

 

そして、陳星さんは割った看板を街中で見せて、自分に逆らう奴は許さないと宣言します。

 

側で食事をしていた成龍さんは彼の態度に反感を覚え、屋台の箸を使って、結束して彼らに対抗しようと近くの人たちに呼びかけます。血文字で上半身に「精武」と書いて、入門を宣言。怒りを抑え、みんなと協力しようとする成龍さんに韓甦さんは成長を感じ、彼のサポートをしようと決心します。

 

直した看板を掲げて、先頭を歩く成龍さん。後ろに続く若者たち。凹んでいたノラさんはやってきた彼らの姿を見て、感動します。成龍さんに李小龍さんのようなオーラを感じ、涙します。

 

成龍さんのヌンチャク修行が難航し、笑いが起きる場面もありつつ、彼は確実に強くなっていきます。

 

成龍さんは最も強い弟子になりました。「迷踪拳」を教えてもらうことになります。

 

直前まで陳星さんたちと宴会をしていた孫嵐さんたちは大御所のところに隠れている反逆者を捕まえに行くことにします。その場にいた劉明さんは大御所の危機を知り、韓甦さんに助けを求めます。大御所=ノラさん。ノラさん=「精武門體育會」。反逆者の検挙は成龍さんにも危険が及ぶことでした。

 

大急ぎで韓甦さんは大御所宅に向かいます。日本軍が動き始めました。

 

ノラさんは反逆者を逃がす道を知らなかったので、韓甦さんが引き受けることにします。

 

反逆者たちは間一髪で逃げます。日本軍はノラさんと韓英傑先生を検挙し、脅します。脅しに屈しない強い2人。

 

様子を上から見ていた陳星さんは孫嵐さんに指示を出し、2人を釈放させます。

 

李龍吟さんが「精武門體育會」の弟子役で再登場。総督府から手紙が届きます。陳星さん主催の会合に出席しないと逮捕するという内容でした。

 

トラブルを最小限にするため、ノラさんと韓英傑先生は選び抜いた弟子を同行して向かいます。選び抜かれた弟子の中に載徹さんと王圻生さんがいました。

 

会合の内容は全ての道場を「大和門」にするというとんでもない内容でした。文句があるなら、門弟と戦えという陳星さん。陸一龍さんは立ち上がります。が、あっさり孫嵐さんの腹心にボコボコにされ、帰ります。階段を降りたところで陸一龍さんと弟子たちは斬り殺されます。

 

この状況に耐え切れなくなって、立ち上がったのは蔣金さん。しかし、腹心たちに思い切り腹を殴られます。ノラさんが助けに入り、ノラさんのために韓英傑先生が止めに入ります。韓英傑先生は腹心たちを倒します。

 

娘が入ってきます。娘のキックが韓英傑先生の顔面を直撃。ダウンします。ようやく成龍さんが立ち上がります。足技メインの娘の脚を攻撃し、パワーダウンを図ります。そして、胸元を何度もキックし、彼女を倒します。

 

陳星さんが「貴様、バキヤロー!」と叫びます。ラストバトル、開始。成龍さんは「迷踪拳」で戦います。

 

陳星さんが武器を持って戦い始めたので、王圻生さんは隠し持っていた三節棍を彼に投げ渡します。ここでの陳星さんの武器の扱いが巧み。三節棍は1つ外れ、ヌンチャク状態に。

 

陳星さんは何かを魯平さんに命じます。魯平さんは史亭根さんに囁き、行かせます。

 

成龍さんは陳星さんを圧倒し、「大和」の看板を飛び蹴りして、割ります。陳星さん、必死の形相で襲ってきます。

 

2階から1階へ転げ落ちた成龍さんを陳震さんたちが日本刀で襲います。陳星さんも降りてきて、日本刀で襲ってきます。腹部を切られる成龍さん。陳星さんが今度は優勢です。

 

倒れていた成龍さんは足元に落ちていた日本刀を足で持ち上げ、上から斬りかかってきた陳星さんの腹に刺し、戦いを制します。

 

成龍さんはみんなを励まして、外に出ようとしたところ、史亭根さんが日本軍を連れて到着。陰に隠れて、いきなり発砲します。み~んな、みんな、銃弾を浴びます。日本軍側寄りの魯平さんもお構いなし。成龍さんが撃たれているシーンで終わります。ノラさんも韓英傑先生も亡くなったのかな・・・。

 

「精武門」をこうやって発展させたのか~と驚いてしまいました。さすが羅維監督。しかし、後味が悪いショボーン

 

私が観たのは82分版。40分近くカットされていました。正式なものが観たいです。


葛長生さんだけ見つけられなかったな~。カットされた部分にいたのかも。

 

いろいろと不満が残る映画でした。