1976年の台湾映画。陳少鵬さんが監督、武術指導を行っています。
清の将軍 王俠さんが部下の金剛さんと龍飛さんと面会。皇帝は明を支持する反逆者たちに苛立っているとのこと。王俠さんは彼らを見つけたら、すぐに殺すように命じます。反逆者たちの本拠地である寺も潰すように言います。
立ち去る金剛さんと龍飛さん。王俠さんが自室に戻ります。屋根に忍者みたいな恰好をした男性がおり、彼は王俠さんの部屋に近付いていきます。
OPは王俠さんが忍者と戦う様子です。
さて、場面が変わり、馬に乗って移動中の羅烈さん。途中、茶屋で休憩をします。部下たちと茶を飲んでいると、先にいた黃家達さんが何だか怪しい様子。
彼は店を去ると、いきなり外にいた羅烈さんの部下たちを攻撃し、荷物に隠していた反逆者たちの名簿、秘密の計画書を奪い去ります。あっという間の出来事で羅烈さんは何もできませんでした。
機密文書を奪われた羅烈さんはとりあえず移動します。途中で金剛さん一行に囲まれます。必死に戦いますが、勝てる予感がしない。羅烈さんは伝書鳩を放すと、自分の腹を刺して、自殺します。
金剛さんたちも機密文書を探していました。彼らは寺に向かうことにします。
伝書鳩が持ってきた文書を読む高僧の魯平さん。機密文書が盗まれたことを知り、ショックを受けます。
魯平さんは仲間を招集し、危機を知らせます。黃家達さん、聞江龍さん、古龍さんの3人が中心となって行動することに。この活動に参加する人たちでまた名簿を作成していました。
魯平さんの部下の僧は7人の弟子を連れて、寺を襲いに来た金剛さん一行と戦います。弓矢攻撃で全滅。金剛さんは寺に向かっていきます。
魯平さんは吊橋を使って、黃家達さんたち仲間を逃がしていました。魯平さん1人で金剛さんたちに立ち向かいます。その際、魯平さんは黃家達さんに名簿を手渡します。
逃げ道である吊橋を切り落とす金剛さん。魯平さんは吊橋ごと落下していきます。
深夜、黃家達さんはある建物を訪問しますが、そこには金剛さんが既におり、彼が来るのを待っていました。機密文書を渡すように迫ります。抵抗する黃家達さん。バトります。隙を見て逃げ出しますが、外には王俠さんとシンバルと鞭を持った僧が・・・。
王俠さんの説得に応じず、抵抗しますが、追い詰められます。彼はかつて明側の人間でしたが、今は清に仕えている存在でした。黃家達さんはそんな彼を非難します。
捕まえられた黃家達さんは王俠さんに交渉をもちかけられます。が、断固拒否。金剛さんは妹を人質にして、彼に脅しをかけますが、彼は脅しに屈しません。なんと黃家達さんは妹を乱暴します絶望した妹は柱に頭を打ち付けて自殺します。黃家達さんは妹の口を開けて、中に何かを入れます。満足そうに笑う黃家達さん。怖い。
黃飛龍さんと唐龍さんが侵入し、面識のない黃家達さんを助け出してくれます。龍飛さんはここで倒されます。
黃家達さんは仲間たちが隠れている場所へ向かい、聞江龍さんたちと合流。今回の活動に参加している名簿を3つに切って、聞江龍さん、古龍さんと所持することにします。
古龍さんは王俠さん襲撃計画を提案します。王俠さんの家の近くで聞江龍さんは露店の経営者のふり。馬車を操る古龍さんがやってきます。示し合わせて暴れようとしたとき、屋根から弓矢を持った護衛たちが登場します。金剛さんの合図で矢が放たれます。黃家達さんたちは暴れますが、計画がバレていたため、思うような成果を上げることはできませんでした。
逃げて戻ってきた黃家達さんは3人の中にスパイがいると言い出します。古龍さんはキレ、別行動をしようと宣言して、立ち去ってしまいます。聞江龍さんも失礼なことを言われて気を悪くします。戦いが始まります。
黃飛龍さんと唐龍さんは彼らの戦いを傍観。王俠さんも見ていました。
黃家達さんは聞江龍さんをボコボコにして立ち去ります。けがを負った聞江龍さんに王俠さんが声をかけます。聞江龍さんは彼の甘い言葉に屈し、3人で分けた名簿の一部を見せ、古龍さんが向かった先を教えます。
古龍さんは「白雲山」の陳慧樓さんのところへ行き、彼女に名簿の一部を渡していました。(老女役を演じていました。)名簿を手にして、嬉しそうな陳慧樓さん。
夜、黃飛龍さんと唐龍さんが「白雲山」にやってきます。古龍さんは彼らを捕まえ、陳慧樓さんに見せます。陳慧樓さんは彼らを処刑しようとしますが、古龍さんは人質として彼らを活用することを提案します。古龍さんの提案が通ります。名簿が全て揃えば、もっと親切にすると言う陳慧樓さん。古龍さんは孫の龍君兒さんに好意を抱いているようです。
陳慧樓さん宅から出ると、黃家達さんが古龍さんを待っていました。古龍さんが黃家達さんの名簿の一部をほしがったため、戦いになります。
黃家達さん優勢のまま、戦いが終わります。陳慧樓さんが現れます。黃家達さんが名簿の一部を渡すと約束したので、黃飛龍さんと唐龍さんを解放。黃家達さんは彼らと帰ります。
黃家達さんは滝の奥に名簿の一部を隠していました。名簿を持って陳慧樓さんのところに戻ろうとすると、いきなり黃飛龍さんたちに襲われます。彼らは王俠さんのスパイだったのです。黃家達さんは強く、黃飛龍さんは倒れ、唐龍さんは川に転落します。
黃家達さんはシンバルを鳴らす僧たちのことを思い出し、なぜか黃飛龍さんの首にあった数珠を取り外し、自分の首にかけます。
王俠さん宅に僧たちが並んでいます。鞭を持っている僧の1人が龍冠武さん。王俠さんは近くにあるものを矢で射ります。聞江龍さんがその見事な腕前を褒めていると、ボロボロになった唐龍さんが転がり込んできます。
彼から報告を受けた王俠さんは彼を始末します。王俠さんは陳慧樓さんが邪魔な存在だと感じて、イライラしていました。
陳慧樓さんの元に黃家達さんがやってきます。彼から名簿をゲットした陳慧樓さんは攻撃をし、捕まえます。
古龍さんはドリスとの結婚を認めてもらうことができました。
王俠さんは名簿の3分の2が向こうに渡ったことを知り、イライラ。聞江龍さんは陳慧樓さん宅に向かいます。
ドリスは陳慧樓さんの考えに反対しており、同じ考えをもっている古龍さんと結婚したいと思ってはいませんでした。母に愚痴るドリス。
陳慧樓さん主催の会食が行われようとしていました。あるテーブルの食事に毒が入れられており、会場はパニックになります。陳慧樓さんは王俠さんの反抗だと疑います。
そのころ、古龍さんは洞窟の奥にある牢へ侵入し、黃家達さんを助けようとしていました。同じタイミングでドリスと母親も洞窟に来ていました。古龍さんと黃家達さんは実は明復興派だと知り、ドリスはほっとします。そして、そこに聞江龍さんも加わります。3人が仲違いしたのは演技だったようです。
陳慧樓さんが激怒していると、王俠さん一行がやってきます。僧たちはまたしてもシンバル攻撃で彼らの集中力を削ぎます。陳慧樓さんの息子が亡くなります。
5人で移動していた黃家達さんたち。ドリスの母は嫌な予感を感じて、残ることを決断します。
陳慧樓さんは健闘虚しく、王俠さんの矢で倒れます。残っていた母も見つかり、殺されます。
名簿が全部そろった王俠さん。金剛さんは次の指示を仰ごうとした瞬間、彼に襲われます。呆然とする金剛さん。王俠さんは弓型の武器で金剛さんを倒すと、僧たちに一帯を捜索するように命じます。王俠さん、何を考えているの
黃家達さんたちは竹林の中を移動中、鞭を持った僧に襲われます。4人は一生懸命戦いますが、この戦いでドリスは命を落とします。落胆する古龍さん。同情する聞江龍さんですが、黃家達さんは笑ってる。やっぱり怪しいな。
鞭軍団をやっつけ、3人で移動を再開します。今度はシンバル軍団です。やっと馬場さんを発見。シンバルを鳴らすだけでなく、武器としても使ってくるので油断なりません。
シンバルの音に苦しむ黃家達さんは数珠を解くと、2人に珠を渡して、耳栓にするように言います。これで楽になりました。シンバルを彼らの腹部に刺して、倒します。
喜ぶ3人。そこに王俠さんが登場。またバトルが始まります。3人で襲っても、攻略が難しいです。強い!
王俠さんの放った矢が聞江龍さんと古龍さんに当たりますが、黃家達さんも自分の武器から王俠さんに矢を放っていました。ただの棒ではなかったのです。苦しむ王俠さんを叩きまくり、崖に落とします。
聞江龍さんと古龍さんの傷は浅かったので、大丈夫でした。が、またまたいきなり黃家達さんが襲ってきます。彼がスパイだったのです。しかし、時既に遅し。抵抗する力は彼に残っていませんでした。棒を2つに分けると彼らを刺して、倒します。
不気味な高笑いを続ける黃家達さん。彼は妹の墓を掘り起こします。妹は既に骸骨になっていました。(何年後の話なんだろう。)口を開けると、羅烈さんから奪った文書が入っていました。取り出して、ニヤリと笑います。
嬉しそうに墓を去ろうとすると、向こうから王俠さんがやってきます。あれ?亡くなったのでは?実は胸に鉄板を入れていたため、矢を受けても平気だったのです。わざわざ見せる王俠さん、丁寧。
王俠さんは彼を攻撃しながら、とんでもない秘密を明かします。正体は魯平さんだったのです。魯平さんは王俠さんの兄弟でした。OPで王俠さんを殺し、入れ替わっていたのでした。
OPに大きな秘密が隠されていたのか~。見直すと、忍者っぽい男性の頭がちらっと見えており、魯平さんだなということがわかります。そして、「Brother.」と王俠さんは言っていました。これは入れ替わるための死闘だったのです。
黃家達さん、聞江龍さん、古龍さんの誰がスパイなのかを明らかにするために今回のような壮大な計画を立てたのでした。活動に関する名簿を渡し、どう扱うのかを見ていたのです。
急に大人しくなり、謝り出す黃家達さん。しかし、魯平さんが機密文書を返すように促すと、また鋭い目つきになり、襲いかかってきます。
魯平さん、もう手加減なし。完膚なきまでに黃家達さんをやっつけます。突風が吹いて、彼の体を砂が隠していきます。そして、遂には腕だけしか見えない状態に。そして、そして、腕も見えなくなります。
側で見ていた魯平さんはこれまでのことを思い出した後、思いを振り切るようにしてその場を立ち去ります。終わり。
かなりの珍映画。ラスト10分で映画の雰囲気ががらりと変わります。
王力さんを全く発見できなかったことが心残りです。羅烈さんの部下役だったのかな。それとも清軍の1人だったのかな。