1977年の台湾映画です。
赤と青のペア 「龍虎雙煞」が「天下第一家」の岳華さんに倒されます。虎柄の服を着た「血魔星」が「天下第一家」の徐楓さんに倒されます。客棧にいた「江北三鼠」の荊國忠さんたちが羅烈さんに倒されます。羅烈さんも「天下第一家」でした。
大師兄の羅烈さん、二師兄の岳華さん、師父の娘 徐楓さんは合流して、「天下第一家」に帰ります。
五師弟が道場の門を開けると、門の前に棺やら葬式の飾りがありました。棺の中には挑戦状みたいな紙が入っていました。三師弟は全て撤去させます。そして、五師弟に師父 胡奇さんにはこのことは黙っているように言います。なぜなら、胡奇さんが武林盟主になる祝いの日の朝だったからです。余計な心配をかけないためでした。
鏢局の人たちがあいさつにやってきて、立派な贈り物を渡します。胡奇さんは自分の右腕的な存在の高鳴さんに申し訳ないと言います。熾烈な盟主争いの末、胡奇さんが勝ったという経緯があったからでした。左腕を失い、松葉杖をつく体になってしまったけれど、不満は一切ないと言う高鳴さん。本当か?
そこに3人が帰ってきます。彼らは胡奇さんから命じられた武林界の悪党たちをやっつけるというミッションをクリアするために出かけていたのでした。悪党たちの武器を倒した証明として見せます。
江南の剣客が金の椅子を贈り物として持ってきます。胡奇さんが座ろうとしたとき、岳華さんは変なレバーがあるのを発見。止めます。レバーを引くと、内側から刃物が出てくる仕組みでした。持ってきた人たちを倒します。
胡奇さんは弟子たちに対して、えげつない戦いを客の前で見せたことを叱ります。
落ち着いたかと思ったら、武德山さんが怪しい箱を持って、乗り込んできます。徐楓さんが箱を開けると、中には「燕山神君」の首が入っていました。ダーツが飛んできます。
羅烈さんと岳華さんが彼を取り押さえますが、武德山さんは胡奇さんに向かって、「お前を殺したい奴は大勢いる。」と言って、自害します。
司徒明という人物が黒幕っぽいので、彼を連れてくるよう、側近の薛漢さんに命じます。
琴を弾いていた徐楓さんは弦が切れて、けがをします。羅烈さんも心配しますが、岳華さんも心配します。岳華さんの方が徐楓さんに近い存在かもしれません。切なそうな顔の羅烈さん。徐楓さんのハンカチをそっと持ち去ります。切ない三角関係です。
翌朝、五師弟が門を開けると、今度は巨大な靈位(位牌)が。司徒明の刺客の覆面ファイターがそれを持ちながら、中に入ってきます。弟子たちはどんどん倒されていきます。
巨大靈位には刀が入っていました。覆面ファイターはそれを取り出して、胡奇さんを襲います。
みんなで胡奇さんを守り、覆面ファイターを倒します。最後は自分で命を絶ちます。
薛漢さんがかなり危険な状態ではないかと心配する胡奇さんは苗天さんたちを助けとして行かせます。羅烈さんは道場の中にスパイがいるのではないかと疑います。
薛漢さんは司徒明の家に着き、中に入ります。荒れ果てていました。ある部屋に入ると、司徒明が椅子に縛り付けられ、苦しそうにしていました。屋根の上から矢が突然飛んできて、数名の弟子が倒れます。必死に矢を避ける薛漢さん。
司徒明こと李文泰さんを助け出します。弟子2人が裏切り、これらの行動を起こしたとのこと。しかし、李文泰さんは素直に薛漢さんについていくふりをして、襲いかかってきます。
苦戦していると苗天さんが到着。助けてくれるのかと思いきや、李文泰さんと2人で薛漢さんを刺し殺します。苗天さんは李文泰さんより偉い立場で、胡奇さんを倒そうと計画していました。薛漢さんと行動を共にしていた四徒弟が深手を負いつつも、彼らの様子を窺っていました。隠し部屋に入っていった2人。
翌朝、今日は何もないと安心して門を開けた五師弟。傷だらけの苗天さんが入ってきます。直後に手紙付きの矢が門に刺さります。
「夕方、古い寺に来い。」という李文泰さんからの手紙でした。罠だと心配する岳華さんたちの意見を押し切って、胡奇さんは出向くことにします。
高鳴さんは3つのチームに分かれて、みんなで向かおうと提案します。羅烈さんと三師弟のチーム、岳華さんと徐楓さんのチームが襲われます。胡奇さんが心配だと大急ぎで胡奇さんの元へ向かいます。
みんなが集まり、やっぱりスパイがいるとざわついていると、遠くから笑い声が。いきなり弾などが飛んできて、弟子たちは亡くなります。主要キャラだけが生き残ったところで、李文泰さんが出てきます。
李文泰さんを捕まえますが、彼は「自分は単なる1人のファイター。もっと大きな力がお前を襲う。」と宣言して、自害します。「その相手とはいつでも会うことができる。遠くにいるかもしれないし、すぐ近くにいるかもしれない。」と意味深な言葉を遺します。苗天さんがラスボスじゃないのかも。
夜、徐楓さんのところに修理した琴を手に羅烈さんが訪ねます。しかし、誰がラスボスなのかが気になる徐楓さんは琴を演奏する気にはなれませんでした。
みんな、お互いを疑うようになっていました。胡奇さんは高鳴さんの提案で岳華さん、羅烈さん、三師弟をチェックすることにします。
3人に手紙を渡し、手紙の指示通りにするように命じます。お互いの手紙を見てはならないと言われたので、我慢します。
羅烈さんの手紙は「陳家祠堂」で13:30に会いましょうという内容。岳華さんの手紙は同じ場所で13:00。三師弟の手紙は同じ場所で12:30。
羅烈さんのところに苗天さんがやってきます。胡奇さんの行方を尋ねられたので、「陳家祠堂」だと答えると、そこは李文泰さんの秘密基地だと慌てる苗天さん。羅烈さんは心配になって出かけます。ズルそうな笑みを浮かべる苗天さん。
指定の時刻とは違う時刻に来た羅烈さんを胡奇さんはスパイだと誤解。そこに司徒明の弟 柯佑民さんも乗り込んできたため、余計に誤解されます。
苗天さんに言われたから来たと説明しますが、苗天さんはそれを否定。偽の手紙を出す始末。誰も羅烈さんを信じてくれません。徐楓さんすらも・・・。胡奇さんは彼を殺そうとしますが、幼いころから育てた彼を殺すことはできませんでした。ビンタのみ
羅烈さんは無実を証明すると宣言します。
誰も羅烈さんに近寄りません。みんな、シカト。
あるとき、彼は藥舗の老人に四徒弟があなたを呼んでいると言われ、外出します。傷だらけの四徒弟がおり、李文泰さんの家で起きたことを知らせます。何者かが潜んでおり、四徒弟と老人はダーツで殺されます。
羅烈さんを追っていた三師弟と五師弟は2人の遺体を見て、ますます羅烈さんへの疑いを深めます。羅烈さんは大急ぎで帰宅し、苗天さんに挑もうとしますが、既に殺されていました。ますますヤバい!
羅烈さんは岳華さんと徐楓さん、弟子に襲われます。出かけていた胡奇さんと高鳴さんが帰宅。岳華さんたちの話を聞いて、激怒します。説明しようとしますが、三師弟と五師弟が四徒弟の遺体を運んできたため、全く聞いてもらえない状況になります。殺されそうな雰囲気
羅烈さんは嵌められたと訴え、逃げます。孤立無援状態。
岳華さんが後継者として指名され、「金龍牌令」をもらう立場になります。戸惑う岳華さん。
そして、徐楓さんと2人きりのときに自分がスパイだと告白します。徐楓さんは衝撃を受けます。
胡奇さんも彼の告白にやはり衝撃を受けます。10日前、謎の人物に毒を飲まされた岳華さんは3日毎の解毒薬と引き換えにスパイ行為をさせられていたのでした。
ラスボスは近くにいるはず。では、誰が?って高鳴さんしかないでしょうね。正直に告白した岳華さんを許し、治療も施してあげる胡奇さん。岳華さんに甘いな。
羅烈さんは李文泰さんの家に行き、隠し扉を発見。中に入っていきます。そこには謎の人物がいました。羅烈さんに自分が武林盟主になる手伝いをしないかと誘ってきます。羅烈さんは断り、彼に襲いかかります。
謎の人物、動きがいい。羅烈さんも毒を入れられたため、やむなく協力することにします。3日分の解毒薬とスパイは岳華さんだった情報をゲットします。
毒の回りが激しく、爪が黒くなり、苦しそうな岳華さん。胡奇さんと徐楓さんが治療します。
治療に疲れた胡奇さんは高鳴さんに治療してもらいます。これは高鳴さんを試す行動でした。殺せる状況で殺さなかった彼に感謝する胡奇さん。試されたと知って、ちょっと憤る高鳴さん。謎の人物を探す計画を話し合っていると、羅烈さんが猛烈な勢いで乗り込んできます。
岳華さんに襲いかかる羅烈さん。徐楓さんは岳華さんを守ろうとして、羅烈さんの左腕を斬り落としてしまいます。血を流して逃げる羅烈さんを弟子たちは追います。
羅烈さんは李文泰さんの隠し部屋にいました。謎の人物がやってきます。胡奇さんを倒せたら、権力を半分やるし、毒も取り除いてやると言いますが、かなり怪しい話ですね。
謎の人物は羅烈さんに対して、胡奇さんに謝罪にするように命じます。胡奇さんはきっと羅烈さんを許すだろうと推察。油断した瞬間に胡奇さんの死穴の臍を攻撃して、倒すという計画です。
7日分の解毒薬をもらった羅烈さん。胡奇さんに崖の上に来てほしいと手紙を出します。
手紙を読んだ胡奇さんと弟子たちは崖に向かいます。死ぬことでお詫びをしようとする羅烈さんを必死に止めます。
そこに棺を持って、謎の人物の手下たちがやってきます。胡奇さんが油断した隙に羅烈さんは臍を短剣で刺します。そして、すかさず高鳴さんが攻撃します。「嶺南雙煞手」が彼をサポート。
やはりラスボスは高鳴さんでした。義手をつけ、松葉杖なしで行動していたのでわかりませんでした。
高鳴さんは治療中に胡奇さんにも毒を入れていたそうです。「羅烈さんも裏切った今、お前はもう終わりだ!」と言われてしまいます。
が、臍に鉄の板を入れていたので胡奇さんは元気でした。羅烈さんは高鳴さんの作戦に乗るふりをして、実際は胡奇さんと組んでいたのです。羅烈さんはもらった解毒薬を分け合い、胡奇さんを助けていました。
「お前こそ、人を安易に信じるな!」と言われ、怒り出す高鳴さん。四徒弟が亡くなったときから、胡奇さんは高鳴さんを疑っていたそうです。実は羅烈さんと四徒弟は実の兄弟でした。可愛い弟を実の兄が殺すはずがありません。ということで、ずっと罠をかけていたとのことでした。羅烈さんが腕を失ったのは想定外だったと一言で済ませる胡奇さん。おぃ~
戦いが始まります。「嶺南雙煞手」の片方が多分、孫榮吉さん。素晴らしい動きを披露していました。三師弟が腹を刺されます。
羅烈さんは高鳴さんと激闘を繰り広げますが、ダーツを首に受けて、崖から転がり落ちます。
高鳴さんの剣が巨大プロペラみたいになって、襲ってきます。激怒スイッチが入った胡奇さんが岳華さんから剣を受け取り、高鳴さんを倒します。
みんな、羅烈さんのところに駆けつけます。羅烈さんは琴の弦が切れたときに勝手に持って行った徐楓さんのハンカチを彼女に渡すと、事切れます。号泣する徐楓さん。終わり。
この映画、地味なのに、なぜそれなりに有名かというと、覆面ファイターが成龍さんだからです。でも、違うのではないかという話もあったり。実際はどうなのでしょう。監督が陳誌華さんなので、そうなのかなと思いたいです。
兄妹同然で育ったのに、羅烈さんに疑いがかかったら、すぐに冷たくする岳華さんと徐楓さんがちょっとな・・・胡奇さんももうちょっと彼を信じてほしかった。後半、羅烈さんが苦労していたのは演技でしたが、全体的に羅烈さんがかわいそうな印象を受けました。
ナイスミドルたちが結構アクションしていて、感動しました。すばらしいことだと思います。