「佛掌皇爺」 | kiyokiyo world Ⅱ

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昔の功夫映画ばかりです。

R.I.P. 元奎さんスター

 

1980年の作品。2回目の視聴です。

 

暗闇に仏像が浮かぶ中、羅漢拳の元奎さんと仏拳の錢月笙さんがバトります。なんというかっこいいOP。2つの拳法は元は同じ。そこから独自に発展しました。羅漢拳は勢力を増し、仏拳を敵視し、排除しようとしていました。その争う様子が彼らの戦いで表現されているようです。

 

暗闇の中で突然襲われた男性。敵を倒し、茶樓に入っていきます。閉店間際に入ったのですが、あるお茶を注文すると、すんなり中に案内されます。

 

こっそり集まっている反清グループ。余松照さんがリーダー。男性は合言葉を言って、中に入ります。清の皇子を狙おうとしていました。

 

「海印寺」の下男 孟海さんが大量の洗濯物を抱えて、洗濯屋の方芳さんのところへ。洗濯屋さんは「雙馬連環」で出てきた家と同じです。普段より早い洗濯物の搬入。寺に皇子が来るので、服もきれいにするということで持ってきたのです。孟海さんは姉のような存在の方芳さんに言われ、手伝います。寺の手伝いの他に洗濯物の手伝いも。孟海さんは世間知らずなところがありますが、優しくて、働き者です。

 

彼女の黒い子犬を持って帰ろうとして、止められます。

 

孟海さんは寺の外にいる限りなく物乞いに近い僧の錢月笙さんと仲良しです。彼にご飯を作ってあげています。彼らは犬を食材の1つとして見ているようです驚き

 

寺の高僧は彼が住み着いているのを許してあげていますが、皇子が来るときはいないように言います。

 

寺は皇子を迎える準備で大忙し。僧たちは孟海さんをいじめます。要領が悪いし、立場が下だしえーん僧たちが仕掛けているのに、孟海さんだけが悪いことをしているようになってしまい、かわいそう・・・。でも、反感を買いそうなことしてますね。

 

暗闇で僧が短剣を用意しています。また、部下が皇子を守る相談をしています。

 

皇子 黃正利さんが寺に到着。家来は龍飛さん。厳しく周囲を警戒しています。黃正利さんが移動し始めた瞬間、僧の1人が短刀を取り出し、襲いかかろうとします。何気なく様子を見ていた孟海さんが危険を知らせてくれたお蔭で、黃正利さんは難を逃れます。

 

隠れていた余松照さんたちが飛び出し、寺は大騒動に。余松照さんたちはどうにか逃れ、方芳さんのところへ行きます。

 

黃正利さんは孟海さんに感謝します。

 

龍飛さんの部下 侯伯威さんは方芳さんのところへ行って、余松照さんたちがいないか、探し回ります。

 

思うような結果を出せず、龍飛さんにビンタされる侯伯威さん。龍飛さんたちは黃正利さんのためにいろいろ策を練っていたのですがうまくいきませんでした。黃正利さんはその策を知らなかったので、余計怒っていました。

 

命の恩人として黃正利さんに大切にされている孟海さんが「彼らはあなたのために一生懸命やっているじゃないですか。」と言うので、黃正利さんは龍飛さんたちを許します。

 

孟海さんは黃正利さんの側で仕事をすることになります。高い給料なのかを尋ねる孟海さん。そして、黃正利さんがフランスの外交官からもらったというフレンチプードルまで要求します犬龍飛さんと侯伯威さんは遠慮のない孟海さんにイライラムキー

 

孟海さんは調子に乗って、寺での特別扱いを希望。ゴージャスな衣装で輿に乗って寺へ向かいます。今までの意地悪をやり返したい気持ちは分かるけど、あまりにもわがまま全開な態度。しまいには錢月笙さんのために犬の肉で食事を作れと言い出します。僧たちはキレ、彼をボコボコにします。高僧が止めます。

 

侯伯威さんは孟海さんを黃正利さんのところへ連れ帰ります。手当てをすると言って、意地悪をする侯伯威さん。

 

黃正利さんは孟海さんの訴えを聞いてやります。彼が功夫を少したしなんでいると聞いて、侯伯威さん相手に披露してみろと黃正利さんは言います。孟海さんはただただ彼をビンタするだけパー黃正利さんは止めさせます。

 

龍飛さんと侯伯威さんは孟海さんが目障りでたまりません。侯伯威さんは朱客さんともう1人を招き、彼をやっつける計画を練ります。

 

侯伯威さんは「吉祥賭坊」に孟海さんを連れていきます。相変わらず偉そうな態度の孟海さん。自分がディーラーをやると言い出します。最初はいい感じでしたが、侯伯威さんとグルを組んでいる男性が彼に絡み出します。侯伯威さんは助けを呼ぶと言って、その場から去ります。残された孟海さんは朱客さんたちに襲われます。

 

たくさんの人に乗っかられて、もう大変アセアセ困っていると、なぜか2階にいた錢月笙さんが2階から飛び降りて彼を助けます。侯伯威さんは愉快に見ていましたが、錢月笙さんの功夫の上手さに衝撃を受け、すぐに黃正利さんに報告します。

 

黃正利さんは錢月笙さんはおかしなふりをしているが、きっと何か隠しているはずだと推理。龍飛さんたちにしっかり見張るように命じます。

 

さて、余松照さんのグループは集会を行っていました。余松照さんたちは計画が失敗した原因を探り当てていました。裏切者を処刑します。

 

孟海さんは錢月笙さんのためにフレンチプードルの肉(!!)で作ったスープをご馳走します。錢月笙さんはさり気なく孟海さんに黃正利さんの様子を聞きます。黃正利さんが羅漢拳を練習している間は側に行けないという話を聞いて、目を光らせますキラキラ

 

興味があるから黃正利さんのやっている功夫を盗み見て、教えてほしいと頼みます。孟海さんは重大な頼みだとは知らないので、気軽に引き受けます。

 

深夜、寝ている錢月笙さんを起こし、孟海さんは見たことを報告します。三色の光が点いている特別な部屋で眠り、狂ったような動きをしていました。錢月笙さんは黃正利さんの羅漢拳がマジだと確信します。なので、孟海さんに羅漢拳を習うように黃正利さんに頼めと言います。

 

忙しい黃正利さんは受け入れてくれないだろうと言うと、いつになく真面目な顔で「彼の前でダメなところを見せて、教えてもらう流れを作れ。」と言われます。孟海さんは錢月笙さんの知らない一面を見て、ちょっと驚きます。

 

侯伯威さんは2人のやり取りを見ていました。報告を受けた黃正利さんは相手を油断させるために騙されるふりをすることにします。

 

計画通り孟海さんは教わることになります。迫力満点な黃正利さんの技に圧倒されます。

 

孟海さんは教わった技を錢月笙さんにかけます。初心者ゆえ、あっさり封じられます。錢月笙さんは自身の拳法を少しだけ彼に教えます。もっと羅漢拳をマスターしたら、教えてやると言われ、え~っという顔をする孟海さん。

 

余松照さんたちは焦り始めていました。できるだけ早く、黃正利さんを襲撃しようと考えます。

 

孟海さんは真面目に練習に取り組み、少しずつ上達していました。そんなときに余松照さんたちはやってきます。

 

龍飛さん、侯伯威さん、孟海さんは黃正利さんを守ります。孟海さんは余松照さんを殺さずに捕まえようとしますが、余松照さんは自害します。

 

4人が彼に注目したときに背後からマスクをした方芳さんが襲いかかってきます。孟海さんは危険を感じ、倒しますが、後からマスクを剥がして衝撃を受けます。

 

幼い頃から支えてくれていた方芳さんを殺してしまったことは彼にとって大きなショックでした。実の姉のような存在でした。

 

激しく落ち込む孟海さんを錢月笙さんが励まします。孟海さんは黃正利さんのところから去ろうとしますが、急に去ることは却って危険であると指摘。これまで通り明るく、おバカなふりをして、過ごすようにと助言します。

 

孟海さんはどれだけ上達したかを侯伯威さんとの対戦で見せるようにと言われます。本気で襲いかかってくる侯伯威さんを孟海さんは倒します。

 

黃正利は孟海さんがチラ見せした知らない技を見て、目を光らせますキラキラ特別な牌を渡し、錢月笙さんが来れるようにセッティングします。孟海さんはこっそり覗きます。

 

錢月笙さんは仏拳の使い手でした。黃正利さんは羅漢拳を武術の世界で一番にしたくて、全ての拳法を排除しようと画策していたのです。それぞれのよさがあるから、それぞれが共存して発展していけばいいのではないかと錢月笙さんは言いますが、黃正利さんは考えを変えません。羅漢拳と清体制をゴリ押しする強気な態度に怒り、錢月笙さんは彼に向かっていきます。

 

いい戦いが繰り広げられます。しかし、黃正利さんが徐々に彼を追い詰めていきます。焦る錢月笙さん。そこに黃正利さんを心配した龍飛さんたちが許可なしで飛び込んできます。その隙に錢月笙さんは逃げます。悔しがる黃正利さん。本性丸出しになり、孟海さんも殺せと龍飛さんたちに命じます。

 

孟海さんは錢月笙さんのところへ逃げます。錢月笙さんは本来の自分になり、彼にトラブルの詳細を明かします。同じ師匠から学んでいた錢月笙さんと黃正利さん。黃正利さんは富と名誉を求め、そうではなかった錢月笙さんとぶつかるようになったということでした。

 

これまで必死に抵抗してきた錢月笙さんでしたが、先ほどの戦いで勝ち目はもうないと実感し、途方に暮れていました。孟海さんは悔しいので本格的に彼に弟子入りします。錢月笙さんは喜んで彼に教えることにします。

 

仏拳は金木水火地が基本です。火を使った修行がスリリングでした。火傷しそう・・・汗うさぎ

 

龍飛さんたちは彼らがどこに隠れているのか、分からないでいました。黃正利さんはイライラしています。その間にどんどん上達していく孟海さん。

 

廃墟と化した方芳さんの家。悲しみがこみ上げてきます。あ、黒い犬がまだいる。黃正利さんと倒すぞと気合いを入れていると、いきなり4人の兵士に襲われます。元奎さん、朱客さん、李龍吟さんとあと1人。見事なコンビネーション。かっこいいシーンでした。龍飛さんと侯伯威さんも槍で襲いかかってきます。ここも3人の息詰まる攻防がかっこいいです。仏拳で2人を倒します。

 

黃正利さんは錢月笙さんを襲っていました。孟海さんは大急ぎで駆け付けますダッシュ孟海さんが彼の辮髪を引きちぎると、それを契機に眠り&クレイジーモードになります。孟海さんががんばると、今度は笑いモードに突入。苦戦しますガーン

 

錢月笙さんは黃正利さんの脚にしがみつき、孟海さんが攻撃しやすいようにしてあげます。ここで猛追!!最後は黃正利さんの喉に掌を突き立てて、倒します。

 

喜ぶ2人の姿で終わり。

 

元奎さんと錢月笙さんの作り出したアクションは緻密に計算されていて、とてもすばらしかったです。ラストバトルは約10分ありましたが、夢中になって観てしまいました気づき

 

面白い映画は何回観ても楽しめるのだなと実感しました。