1979年の台湾映画です。調理&功夫というすごい設定・・・。
祖父の嘉凱さんは元宮廷調理人。しかし、何かあったようで、今は田舎で孫の陳少龍さんと静かに暮らしています。調理の動きを功夫に取り入れた「COOKING STYLE」(!!)という特別な拳法を編み出し、孫に伝授しています。
陳少龍さんは祖父の秘密を知らず、言われるがままに修行しています。
一方で嘉凱さんを探し回り、すばらしい調理人と聞けばその人を殺し、情報を知っている人がいればその人を脅して殺している男がいました。ヤバいぞ、嘉凱さん
午馬さんは陳少龍さんの友達。川で魚を獲ります。でも、そこは私有地でした。危険を察知し午馬さんはさっさと逃げ、陳少龍さん1人に。所有者は陳少龍さんに話をしても通じないので、嘉凱さんに勝手に彼が私有地に入ったことを話をします。嘉凱さんは陳少龍さんが帰ってきたところを捕まえて、謝らせます。そして、3日間、所有者の下で働くことを約束します。
陳少龍さんは道中で出会った男性とトラブルになります。いい戦いをしますが、敗れてしまいます。残念!
帰宅した際、「じいちゃんの教えてくれた功夫は役に立たない。」と言ってしまったため、更に厳しく鍛えられます。中途半端に使ったから、勝てなかったわけですが。
途中で2人一緒に型を行うシーンは動きがきれいに揃っていてすばらしかったです
嘉凱さんのことを知っている人たちはボスの手下たちに襲われても彼のことを絶対に言いません。ボスの手下は茅敬順さん。衣装もヘアスタイルもいい言うくらいならと自死します。嘉凱さん、めっちゃいい人だったんだな。
金持ちの男性が自分の誕生日の祝いに宮廷料理を食べたいと仕えの人 李昆さんに言います。そこで嘉凱さんの過去が明らかになります。嘉凱さんは宮廷料理人時代、料理に異物を入れられるという妨害を受けました。それを口にした女王は歯が欠けました。女王は激怒し、彼は仕事を追われたのでした。
陳少龍さんは道でトラブルになった男性に戦いを挑み、今度は勝ちます。が、男性は手下2人を連れて家へやってきます。嘉凱さんは孫だけでなく相手も悪いと知り、調理法=どんな技を使えば倒せるかだけ教えて、後は手出しをしませんでした。結果、3人を倒すことはできましたが、トラブルを起こしてばかりで真剣に練習しない陳少龍さんを嘉凱さんは厳しく叱ります。
そこへ李昆さんが料理の依頼をしにやってきます。嘉凱さんは大金を積まれても料理することを固辞します。
嘉凱さんと関係の深い男性 余松照さんは宮廷料理人だった人たちが命を狙われているという話を聞き、衝撃を受けます。そして、いくつかの酒樓で話を聞き、事の重大さを知ります。急いで嘉凱さんに会いに行きますが、殺し屋も同じ方向へ向かっていました。
余松照さんと殺し屋が戦っているところに陳少龍さんが遭遇し、助けます。そして、「COOKING STYLE」で戦います。嘉凱さんしか使えないそのスタイルを見て、2人は驚きます。
余松照さんは陳少龍さんを逃げるよう促し、1人で殺し屋に向かっていきます。陳少龍さんは嘉凱さんに事情を話し、戻ると余松照さんは亡くなっていました。嘉凱さんから、余松照さんが自分の伯父だと知らされます。
20年前、嘉凱さんは仕事を追われただけでなく、息子夫婦も殺されていました。陳少龍さんだけは殺されず、嘉凱さんは赤ちゃんだった陳少龍さんを連れて逃げたのでした。話の前半で殺された人たちは嘉凱さんの下で働いていた調理人でした。
しかし、彼の料理に異物を入れた犯人も息子夫婦を殺した犯人も、そして、理由も何もわからないままでした。
陳少龍さんを育て、功夫を教えること、息子夫婦の犯人を捜すこと、これが嘉凱さんの人生の目的となっていました。真相を知り、涙する陳少龍さん。修行に真剣に取り組みます。
敵が家にやって来る危険性があると判断し、2人は家を去ります。宮廷料理人時代の助手の家に身を寄せることにしますが、そこは廃墟になっていました。(冒頭で殺されていました。)茅敬順さんたちが待ち構えていました。
2人でがんばり、手下を倒すことはできましたが、嘉凱さんは大きなけがを負ってしまいす。ここでの嘉凱さんもかっこよかったです
嘉凱さんには休んでもらい、陳少龍さんは1人で練習をがんばります。ラスボスは指で挟む形で攻めてくるので、竹を割ってその間に挟まる練習します。
嘉凱さんが療養している洞窟へラスボスは来ます。常山さんでした。共に働いていたときに嫉妬に駆られて彼の料理に異物を入れ、家族を殺したというのです。それでも嘉凱さんのことがまだ憎くて、追いかけ回していたそうです。すごいね、常山さん・・・。
陳少龍さんが技を完成させたころ、常山さんは嘉凱さんを襲い、殺していました。嘉凱さんの首には例の爪の跡が・・・。陳少龍さんはすぐに追いかけて、戦いを挑みます。
恐ろしい敵でしたが、倒して終わります。常山さんは下半身がとてもしっかりしているので、技1つ1つから重みと衝撃を感じました。
話の骨格は「笑拳怪招」と同じ似ています。呑気な孫に立派な祖父。主人公は成龍さんのそっくりさんで売った方なのかな。似てました。ラスボスの技がつかむ技なのも似てました。
ですが、「COOKING STYLE」という妙な設定と俳優さんたちのクオリティーの高いアクションのお蔭で最後まで楽しく観ることができました