駄作かと思ったら感動作! 映画 『星から来た男』 | コワれるまで ALLORA

駄作かと思ったら感動作! 映画 『星から来た男』


星から来たあなた(ピョレソ オン クデ )(2013年)、よかったですね~。

チョン・ジヒョンの魅力が溢れまくりのドラマでした。

さて、チョン・ジヒョンの主演映画なんですが、邦題が『星から来た男』という作品があります。

映画 『星から来た男』 (2008年)。

う~ん、これは『星から来たあなた』の習作・・・

でも実は、原題がだいぶ違いました。

原題は『スーパーマン
( シュポメン )
だった男』。
(イオットンサナイ )


『星から来たあなた』とは全然違いました。

自分をスーパーマンだと思い込む男と、つい関わってしまったテレビ局女性PDとの、胸打たれる感動のヒューマンドラマでした。


本作を観てまず驚愕するのは、チョン・ジヒョンの若さ

公開当時26歳で『星から来たあなた』と5年程度しか違わないのに、そうは見えず、まるで10代である(ティーンエイジャー )かのように、もっともっと幼く見えます。

この 驚きの美貌が、チョン・ジヒョンの魅力のひとつなのだろうと思います。

まあ あとは相変わらずの猟奇的(ヨプキ )ところがチラチラ感じます。
これもジヒョンならでは、の魅力でしょう。




               



本作、冒頭から登場するのが、自分がクリプトン星から来たスーパーマンだと思い込んでいる奇人イ・ヒョンソク。

ドラマ『アクシデント・カップル』(原題:ただ(クジョ)見守っていて (望んで(パラ )見て)(ポダガ) 2009年)のファン・ジョンミンが怪演しています。

怪演・・・と言うのも、この自称スーパーマン、作品上の設定は、今でいえば解離性同一性障害(自分の中に他人格が生じる精神障害) 者。

とにかく、うんざりするほど この “思い込みスーパーマン” の癖の強い人助け活動が続きます。

この奇人をテレビ番組で採り上げようとした PDのソン・スジョン(チョン・ジヒョン)。

彼が異常者だと気づいてからは、早く落としどころを撮ってしまって、この企画を終えようとします。

でも、少し彼に感情移入するところもあり、心の病気のスーパーマンを、精神病院に入れるとかして、彼を治療の方向に導こうとするのです。

で、なんやかんやあって、スジョンの通報により、精神病院のスタッフがたくさん来て、彼を(強引に)病院に連れて行ってしまいました。




作品前半は、ハイテンションのスーパーマンに翻弄されるスジョンやテレビ局スタッフのドタバタ。

でも、クセの強い彼の言動に、観ていて とても笑えません。

だんだん、彼の狂った言動の理由というか原因というか、彼の過去が描かれるにつれて、だんだんわかってきます。

で、スーパーマンはホワイトマン(白衣の精神病院スタッフ)に拉致され、連行され、矯正され、ロボトミーのように無表情になって社会復帰するのでした。

少~し、どことなく後悔感が漂うクライマックス直前。

そして、その時がやってきました。

彼がさんざん「怪物がいる」と警告し続けたマンホールの中に
捨てられたたばこの吸い殻が落ち、
中に溜まったガスに引火して大爆発。

賃貸住宅に類焼し、少女(幼い
チン・ジヒちゃんです)が階上から
助けを求めて叫びます。

観てる私は
「まさかね~」
という思い。

これが
まさかの展開なら
この映画
なんなの ?

スーパーマンの心に
火が点ります。

「危ないから」
とスジョンは必死に説得。

そんなスジョンに
彼は涙ながらに言うのです。

「僕は誰だ。
言ってくれ。
僕は誰だった

「・・・私の友達。
スーパーマン」



市民らの大歓声。

・・・そして本作の再骨頂。

盛り上がる BGM 。




結末はここでは書きませんけど、なんか、涙が止まりません。
駄作だと思っていた映画でしたが、感動作です

この脚本、すごい。

チョン・ジヒョンもすごくよかったです。