



実は、右側の耳瘻孔は何度か感染を繰り返してまして、抗生剤処方や切開排膿など感染をコントロールする処置をされています。
今回、やっと感染が軽快したので摘出術へ!
感染がコントロールされ、軽快したのち約1ヶ月くらいあければ摘出術ができます。
(が、状況によりますので、もっと時間をあけてから行う場合もあります)
こちら左側は感染をしたことない耳瘻孔です。
右側はもともと瘻孔が深く軟骨にまでしっかりつながっておりました。
しかも感染を繰り返していたので、周囲は瘢痕組織でかたくなっております!
取り残しのないように、瘻孔をたどり、周囲の瘢痕組織とともに摘出してきました。
血腫予防にドレーンとよばれる血抜きの管をいれております。
こちらは、血腫ができていないことを確認できましたら抜去します。
(大抵術後1-2日目には抜去することが多いです)
左側の耳瘻孔は5ミリほどの浅いところまでで、盲端(途中で行き止まりとなっていて瘻孔が塞がっていることです。)になっていました。
こちらも取り残し内容に摘出しました。
こちら摘出した耳瘻孔です
術後1週間後に抜糸になります。
これからの経過もアップしてゆきたいです
今回もお写真の提供ありがとうございました!
こちらは、やっぱり珍しい副耳と耳瘻孔を合併する患者様です
耳は胎生期に、6つの原基が癒合して形成されます。そちらの過程でなんらかのミスエラーがあることで、耳瘻孔や副耳ができると考えられています。なので、これらの疾患を同時にみとめることもおかしくはないですね
でも日常診療ではなかなかお会いできませんから、大変貴重なお写真ありがとうございました。


抜糸までの期間、プールや温泉、海水浴は控えていただきますが、シャワー浴は行えます。
抜糸が終わりましたら基本的には日常生活は普段通りになります。
(あえていうならば、色素沈着予防に、日焼けに注意してください)
耳瘻孔の摘出術は健康保険で行っています。事前に術前検査にいらしていただきます。
(術前検査の結果は3か月以内であれば利用できます。3ヶ月以上経過してしまった場合は再度血液検査をお願いする場合があります。)

【皮膚腫瘍切除術 注意事項】
傷跡、瘢痕拘縮、赤み、血腫形成、感染、麻酔のアレルギーなどの可能性があります。