謎が謎を呼ぶ。
列車に乗車するまで、20分。
なかなか乗らないので遅延が心配だ。
(C)2017Twentieth Century Fox Film Corporation
ミステリー史上に輝く列車トリック
あらすじは、列車内の殺人事件だ。
豪華寝台列車オリエント急行は時期外れの満席。
華やかな乗客の顔ぶれ。
その中で、うさんくさい男が殺される。
不運にも乗り合わせた名探偵エルキュール・ポワロの出番だ。
アガサ・クリスティの原作は大傑作。
名手シドニー・ルメット監督による映画化(1974年)も大傑作。
そんな作品のリメイクに挑んだ猛者がいる。
原作重視よりオリジナル性で行きたい!
そんなヤル気に満ちている。
近年のシャーロック・ホームズ企画同様、名探偵ポワロをアクションに駆り出す新機軸シリーズなのだろう。
私事で恐縮ながら、アガサ・クリスティ推しの当方、最近、作品を読み直し中です。
犯人を忘れている作品も多くて(脳の限界)、実に楽しいのです。
本作は公開当時に映画館に行ったのですが。
ある人物が列車を降り始めたところで、失神。
改めて観てみたところ、さらに次々に列車を降りていたのでアゴが外れた次第。
もう誰も列車に乗っていない。
あの…やめてもらっていいでしょうか?(小声)
スタッフ&キャスト
(C)2017Twentieth Century Fox Film Corporation
監督・製作・主演は英国が誇るケネス・ブラナーなので、ポワロ…?という印象であっても、誰も文句が言えないのかもしれない。あんなに怒鳴るポワロは確かに、新しい。
製作はアクションのプロ・リドリー・スコット監督率いる会社スコット・フリーなので、こうなったのかもしれない。
(C)2017Twentieth Century Fox Film Corporation
ミシェル・ファイファーが素晴らしく。
ジュディ・デンチは見せ場が足りず。
こののち『女王陛下のお気に入り』でアカデミー賞主演女優賞を獲得したオリビア・コールマンが、とても良い。
デイジー・リドリーがツヤツヤで可愛いらしく。
ウィレム・デフォーが暗躍しそうで、しない。
ペネロペ・クルスはどうしても前作でアカデミー賞を獲得したイングリッド・バーグマンと比較されるからだろうか、むしろキャラクターを変えてきている。
ジョニー・デップがベラベラ喋るので困惑。出番を増やすためだろう、仕方がない。いま応援したい人ナンバーワン。
豪華列車を降りて極寒の山で話すスタイル
ミステリー史上に燦然と輝くトリックである。
それだけで満点。
しかし本作では、思い切ってミステリー要素を薄めてきた。
列車という細長い密室だ。
犯人は乗客の中にいる。
しかも、豪華列車である。
その中を行ったり来たりするスリリングさを投げ打って、外に出る乗客たち。
えええぇぇ…である。
あまりにも原作や前作とかけ離れていくのだが、別物として観たら面白いのかもしれないとポイントを切り替えてみた。(列車だけに)
目くじらを立てても仕方がない。
創作というのは挑戦である。
オリジナリティを入れてこそ、リメイクする意義がある。
レビューを覗き見ると、初見の方は楽しんでいる様子だ。
当方もそうなりたい。
こうして名作をリメイクするとです、未見未読な方も関心を抱いて、再び原作やオリジナル映画が生き返るというメリットがある。
アガサ・クリスティ作品史上有数の、せつない動機。
乗り合わせた乗客の各事情。
真実の軌道を見つけるポワロ。
クライマックスは種明かしタイムだ。
本来は緊迫していく時間が醍醐味だ。
今回のポワロは熱い男なので、大興奮している。
慌ただしい。
ジワジワ緊迫感を捨て、エンタメに全振りだ。
蹴ったり撃ったり、アクションを盛り込んでいく心意気に驚かされる。
ついには昨年、続編も作られた。
『ナイル殺人事件』のリメイクである。
なるほど、次はエジプトでクルージング殺人か。
未見なのですが、ポワロが船に乗らなくても、もう驚かない自信があります。
※AmazonPrimeで観られます↓
※クリスティ作品の感想はコチラに
2017年製作/114分/G/アメリカ
原題:Murder on the Orient Express
監督・製作:ケネス・ブラナー/製作:リドリー・スコット、マーク・ゴードン、サイモン・キンバーグ、ジュディ・ホフランド、マイケル・シェイファー/原作:アガサ・クリスティ/脚本:マイケル・グリーン/撮影:ハリス・ザンバーラウコス/美術:ジム・クレイ/衣装:アレクサンドラ・バーン/編集:ミック・オーズリー/音楽:パトリック・ドイル/視覚効果監修:ジョージ・マーフィ/出演:ケネス・ブラナー、ジョニー・デップ、ミシェル・ファイファー、ジュディ・デンチ、ペネロペ・クルス、デイジー・リドリー、ウィレム・デフォー、ジョシュ・ギャッド、レスリー・オドム・Jr.、マーワン・ケンザリ、オリビア・コールマン、ルーシー・ボーイントン、マヌエル・ガルシア=ルルフォ、セルゲイ・ボルーニン、トム・ベイトマン
※読んでいただいてありがとうございます。情報に誤りがありましたらご一報いただけたら幸いです。
スクリーン/AmazonPrime
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