大興奮しておりますので勢いだけで感想を述べたいのですがよいでしょうか、聞いてください。

いかに映画ゴールデンカムイが素晴らしいのかを。

 

ゴールデンカムイ

(C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

 

 

  漫画原作のこれ以上ない実写化

 

あらすじは、ゴールドの奪い合いだ。

時代は明治末期。

場所は北海道。雪原である。

日露戦争の帰還兵・杉元佐一は「不死身の杉元」と呼ばれるほどの戦闘能力を持つ。

ある日、アイヌ民族から奪われた金塊話を知った杉元。

莫大な金塊を奪った男が監獄に収監されており、その隠し場所を24人の囚人に託して世に放ったという。

アイヌの少女アシリパ(アシㇼパ)に助けられ、金の手がかりを探す旅が始まる。

 

野田サトルによる、シリーズ累計2700万部突破(!)のベストセラー漫画の実写化である。

いきなりの私事で恐縮ながら、当方、珍しくイッキ読みしてしまった傑作漫画だ。

ゴールデンカムイ展にも出かけた。

2時間待ちでも苦にならない。

 

 

金塊を追う男たち、時代に抗って生きる女たち。

各キャラクターが輝いて、こういう歴史が本当にあったんじゃないかとさえ錯覚する。

アイヌ民族と聞いてしっとりした物語かと思ったらとんでもないアクション活劇、そしてサイコパスが続々と登場するハラハラの壮大ストーリーである。

 

アニメも大人気なのに、実写化するという。

ザ・無謀。

まずキャラクターを再現する難しさ。

ファンが満足するはずがない。

なのに、だ。

 

実写化が大成功しているじゃないかーー!

ああ、もう、これはゴールデンカムイだ!

再現度が高いなんてもんじゃない、熊も狼さえも。

彼ら全員が生きている!

興奮しすぎて失禁した。ごめんなさい。

 

 

  キャストとスタッフ

 

津田健次郎のナレーションでブチ上がる。

 

ゴールデンカムイ

(C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

 

杉元佐一役には線が細いと叩かれた山崎賢人が素晴らしい! 体重を増量したというが、体つきがまさに兵士だ。

 

アシリパ役の山田杏奈が素晴らしい! まさに少女! 力強く頼もしく頬が丸くて可愛らしく、笑いもイケる。

 

白石役の矢本悠馬が最高。

 

鶴見役に玉木宏を配した人、天才。異常者の空気が満々。

 

舘ひろしのカッコ良さよ!

 

眞栄田郷敦工藤阿須加柳俊太郎大谷亮平勝矢木場勝己が良い…どこか皆、狂っていて本当に良いんです。

 

高畑充希は出番が少ないのに心を持っていく。

 

ゴールデンカムイ

(C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

 

アクションシーンの迫力! 繊細で豪快で哀しくて勇ましい。

 

ONE PIECE FILM RED』『累 かさね』といった漫画原作の映画化で黒岩勉脚本といったら、間違いない。

 

『HiGH&LOW』シリーズを未見なので久保茂昭監督は初めて体験したのですけれど、この勢いは何! 緩急をきちんと用意。全シーンに魂がこもっている。

 

エンディングテーマ曲はACIDMAN! 長年の大好きバンドでババア(当方)大喜び。『輝けるもの』が映画館で流れて感無量。

 

 

  時代のうねりを逆流していく千金の夢

 

金塊を求める理由は様々。

多彩な経歴、顔ぶれ、動機を持つ人々の群像劇でもある。

明治維新から日清・日露戦争と突き進んだ世相。

混沌がまだリアルに残る生活の匂い。

そこに生まれる一攫千金の夢と希望だ。

もしかしたらあったかもしれない、驚きに満ちた北海道史でもある。

 

何より、この映画は丁寧な原作を端折ってもいない。

ちゃんと美味しいゴハンも笑いもある。

そういうエキスを疾走感で見せてくれるのだから。

と、ファンにとっては大満足を超えて、明日にでも続きを観たくなる素晴らしさ!

 

 

では、初見の人にはどうなのだろうか。

 

アイヌの暮らしをきちんと真摯に。

戦争で心を病んだ男たちの、PTSD的なギラギラの野望。

明治維新で敗退していった者たちの闘い。

女たちの悲しさと覚悟。

原作でしっかりと描写されていた先人への敬意が、映画からもダダモレだ。

 

物語はまだ序盤らしい。

すでに驚くほどのアクション量である。

この先で待ち受ける胸躍る物語をこのクオリティと熱量で実写で観られることは、大きなご褒美だ。

きっと、初見さんにも感じてもらえるはず。

杉元がカッコよく、アシリパが勇ましい。

彼らの冒険と、雪をも解かす熱さをぜひ!!!

 

 

ゴールデンカムイ

(C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

 

 

 

 

2024年製作/128分/PG12/日本
配給:東宝

監督:久保茂昭/原作:野田サトル/脚本・黒岩勉/撮影:相馬大輔/照明:佐藤浩太/録音:久連石由文/美術:磯見俊裕、露木恵美子/装飾:大庭信正、松本吉正、柳澤武/衣装デザイン:宮本まさ江/ヘアメイクデザイン:酒井啓介/技髪デザイン:荒井孝治/特殊造形:百武朋/特殊メイク:中田彰輝/操演・特殊効果:羽鳥博幸//VFXスーパーバイザー:小坂一順/編集:和田剛/音楽:やまだ豊/主題歌:ACIDMAN/アクション監督:下村勇二/ナレーション:津田健次郎/出演:山崎賢人、山田杏奈、矢本悠馬、眞栄田郷敦、工藤阿須加、柳俊太郎、泉澤祐希、大谷亮平、勝矢、高畑充希、木場勝巳、大方緋紗子、秋辺デボ、永尾柚乃、マキタスポーツ、井浦新、玉木宏、舘ひろし

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