ゴジラ映画の3作目。
初のカラー作品である。
対決に笑ってしまったのだけれど、受け止め方、合ってますか?
米国からキングコングがゲスト出演
あらすじはシンプル。
金儲けのために南の島からキングコングを連れてこよう。
欲深き計画である。
メインイベントはキングコング対ゴジラなのだが、なかなか両者は出てこない。
ゴジラいつ出てくるの?と子供なら親に聞く頃合い。
ここは我慢だ。
待ち続けて、やっと現れるスターの威厳たるや!
両者の各登場シーンが素晴らしい。
ゴジラは前作から7年ぶりの凱旋である。
ゴジラの背鰭が光り出したのは、本作から。
総天然色の画面の中で、光る青色が鮮やかだ。
対決への期待が高まる。
ところが、なんだか違う感じになっていくので、目が離せない。
やがて笑いに包まれてしまった。あ、当方が、です。
楽しすぎてすぐにまた、リピートしてしまった。
まさに娯楽作である。
キャストとスタッフ
高島忠夫がサラリーマンの苦労を体現。出張で未開の島に派遣されるのは、苦労だろう。
藤木悠がニギヤカシ担当。
首謀者の部長役は有島一郎なのだがギャグを繰り出し続けるので、こちらの身がもたない。
浜美枝が可愛い。
平田昭彦を『ゴジラ』に登場した芹沢教授だと思って観ていたら、重沢教授であった。
伊福部昭の最高な音楽。
円谷英二特技監督の特撮に尽きる! ミニチュアや生物まで使い倒して生まれる迫真。熱海城。列車。陸海空と、自衛隊関連の兵器も凝視してしまった。
本多猪四郎監督はキングコングという外タレを呼んでの大型企画につき、反核メッセージを封印したのかもしれない。アメリカ出身スターへの配慮であろう。
パニック特撮の迫力
『モスラ』の後に公開された作品だ。
両雄が顔合わせする前までは、ド迫力。
人々のパニックシーンは、見ごたえあるのみ。
コングならではのエピソードも嬉しい。
自衛隊との攻防も、目をみはる。
そんな緊迫感がいざとなると希薄になるので、唸る。
公開当時、世間の評判はどうだったのだろうか。
次第に、2大スターにあふれてくる可愛らしさ。
ゴリゴリ対決かと思いきや、わりとホンワカ系。
着ぐるみ感は味として、仕草が大いに人間化。
ゴジラの中の人中島春雄、キングコングの中の人広瀬正一の表情も見えるようだ。
その勢いに笑ってしまった。
ゴジラファンになりたい者として、この人間臭さも楽しむべきだろう。
対決シリーズの最初の一歩だ。
ここからVSが始まったのだから。
なお、キングコングの威嚇姿が『進撃の巨人』の某大型巨人に激似であった。
元ネタでしょうか?
だとしたら、それも愉快。
1962年製作/97分/日本
英語タイトル:King Kong vs.Godzilla
監督:本多猪四郎、特技監督:円谷英二、脚本:関沢新一、製作:田中友幸、撮影:小泉一、特技撮影:有川貞昌、富岡素敬、音楽:伊福部昭、出演:高島忠夫、浜美枝、佐原健二、藤木悠、有島一郎、平田昭彦、田崎潤、松村達夫
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