ついに観ました、小津映画。
小津ファンの皆さまには先に土下座です恐縮です。
寝てしまったわけで。
それも二度寝だ。あかん。
小津オマージュを観過ぎてきたせいか、パロディに見えてしまい。
すんごいカメラ見てくる・・・!正確に言えば・・・カメラのちょっと横!と震え。
セリフがハキハキしておる・・・!とオロオロし。
ボラギノールのCMも脳裏に。あかん。
日頃、人の目をこんなに見ながら喋ることってない。
その為、日常のようで、非日常にも見えてくる。
母子2人暮らし。娘が嫁に行く年頃。
周囲のお節介のアレコレだ。
ベタベタではなく、から拭きした畳みたいにサラッとしている。
これが伝説の原節子か!
ガン見してくる。口元は笑っているのに、目は素。強い。(確信
この迫力だからこそ、傑作『千年女優』のモデルにもなったのか。
司葉子&岡田茉利子が可愛いのなんの!
若リーマンが佐田啓二だと鑑賞後に知った。確かに、中井貴一に似ている。←逆だろう
佐分利信、中村伸郎、北竜二トリオがずっとゲスい会話をしており、笑う。
小津安二郎作品が笑えるとは意外で驚いた。
山田洋次監督が小津ファンというのが、よく分かる。
カメラは固定、編集で視点を変えるのですね。俳優の顔面を切り取り、表情で語らせるのですね。
長年、小津映画は敷居が高いと思っていたけれど、低いではないか。
むしろ、こっち側。庶民の側。
原節子演じる母の指爪が、ネイルしたてのようにキラキラと美しい。
だのに、足の裏が黒く汚れているのである。
昔の日本人の足裏は確かに黒かった。
だが、これは、いつも端正に生きているように見える母の苦労の姿であろう。
そう思うとだ、実に細やか。
だのに、なぜに自分は寝たのかと。
この阿呆の頭を、ビール瓶でいっそ殴ってほしい。殴ってください。
スクリーン(秋田・週末名画座シネマパレ/Twitter)
1960年・日本
監督・脚本: 小津安二郎
出演: 原節子、司葉子、岡田茉利子、佐田啓二、佐分利信、沢村貞子、桑野みゆき、島津雅彦、笠智衆、北竜二、中村伸郎、岩下志麻
[関連作品]
佐分利信⇒渇き
※※鑑賞の感想です。情報に誤りがございましたら御一報頂けましたら幸いです。