僕は「大根屋騒動」と「11月46日」という噺を勉強させて頂きました。
ともに自作の噺です。
まず全体的な感想として「浮き足立ってたな」と思います。
一回目ということで、特に準備に手間取ってしまったのと、
どういう会になるのか検討がつかずワクワクし過ぎてしまったのが原因です。
次回以降はそのあたり平常心で高座に上がることができるように調整したいと思います。
そんな中でも、
開口一番としてとにかく早く、まずは全体をドッと笑わせないといけないなと考えていました。
そうして一体感を生み出してしまわないと、
僕や笑二も、お客様も、得をしないと思ったからです。
なので、会場の独特の雰囲気や例の簾をいじる事ができたのと、
また想像以上にお客様が暖かかったおかげで、
割と早い段階で一体感を生み出せたのは良かったです。
「大根屋騒動」は
メッセージ性が強いわりに、バカバカしさもあるので気に入っている噺の1つです。
現状としては全体の流れと、後半のボケ羅列にしか気を張れておらず、
1つ1つのやりとりや、
特に象徴的な"長屋のかかあ連中"の描写をもっと工夫できれば
グッと良くなる気がしています。
「11月46日」は僕としては今のところ唯一の、現代が舞台の噺です。
こちらはやる当日を物語の舞台に設定しているので
日付がずれ始めた時点で羅列するクスグリや、具体的な日にちが毎回変わるため
口慣れた状態で口演するのが難しく、
現状は用意した通過点目指して、その場で言葉を紡ぐ手法をとっています。
僕はスペック的に早口なので、
これくらいのやり方で演じた方がしっかり稽古した噺よりも聴きやすいという
皮肉な事態が起こりつつもありますが
この問題は早いうちに改善する必要があると感じていますし、
改善方法も思いついてはいます。
また、用意した通過点に向かってその場で言葉を紡ぐ手法は、
今後も意識して取り組んでいこうと思っています。
古典をしっかり稽古して、落語の基礎体力が上がるにつれて
こちらもどんどん良くなるだろうと期待しています。
「11月46日」は現行のシステムだと
うるう年の前年の下半期(翌年のカレンダーを配っていてもおかしくない時期)
から
うるう年の2月29日
までしか演れないので、次回演れるのは2015年下半期以降になってしまいます。
まぁそんな「日暮 熟睡男(こち亀の)」みたいな根多があっても素敵かと。
ちなみに今期は12月26日にネタ下ろしした後、2月4日と2月28日にやりました。
運命的だったのは12月26日で、
2011年が"2月29日まである"+"4・6・9・11月も31日まである"
という割と自然な理由による5日ズレで、
12月26日を12月31日にできたので、そこから
"今年も早かったですねぇ"というナイスなセリフを言わせられたり、
"とりあえずカウントダウンしましょう"という流れで
自然にデジタル時計を注視することができ、
その後の「時計によるズレ」へスムーズに移行することができました。
また2月28日も中々の旬っぷりで、
2011年が"2月29日まである"という1日ズレで
2月28日が2月29日になり、
斉藤先生の"このままでやり過ごそう"作戦の流れで、
そのまま皆でデジタル時計を注視して無事に3月1日になるのを見守る
という展開を作れたので、
自然に「時計によるズレ」へ移行できました。
その際は23時59分くらいの段階で、嬉しくなった会長がやおよしに
"そもそもなんで2011年がうるう年だと思ったんだよ"と聞くながれにし、
"4・6・9・11月"ズレと時計ズレが同時に判明する流れにし、
パニック感を煽れる気がしています。
//////
野暮ったさが物凄いことになっていますが、
自分の演目についてはこんな感じですかねぇ。
観てない方にはちんぷんかんぷんな内容で申し訳ございません。
立川吉笑