「構造的なトレーニングはコーチがいて、プログラムやメニューがあって制限時間が決まっていて、時には審判もいる。ちゃんとしたスポーツ組織が提供するトレーニング。
非構造的遊びは、その反対。
学習者本人たちの自発的な営みというか、公園遊び、ストリートサッカー、川を泳ぐ、木登りとかがそうで、特にストリートサッカーに関しては、8つのポイントがある。
①形式化されたゲームやトレーニングドリルばかりに頼らない。
②(非構造的遊びのような)楽しみながらできる活動をデザインする。
③動作の探索、発見を促す学習環境を作る。
④学習者が異なる制約(異なる天候下でのプレー、異なる年齢層、性別、人数など)でプレーする機会を作ることで適応的行動を高める。
⑤器具や施設を変える(練習のための器具や施設、サーフェス、靴、ボールの種類などを変える)。
⑥理想化された目標動作パターンをスキル実行の「方法」として概念化しない(ターゲット・ムーブメントを定めない)。
⑦スキル練習が「繰り返しのない繰り返し」を含むようにする。
⑧練習課題が常にダイナミックで、(従来のスキルドリルなどの)分解がないことを確認する。
この8つのポイントの中で、特に今回のトピックに関わるのは③と⑥。
要は、運動は学習者が発見するものだと考える。1対1の場面でドリブルをソリューションとして選択する選手がいてもいいし、そこにわざわざタッチ数制限をかけてパサーに誘導していく必要はない。
選手自身がそうなりたければなればいいし、ドリブルをしたいのならすればいい。膨大なトライ&エラーを通じてソリューションは選手に選ばせる。そこが大事」
このトライ&エラーは選手の成長には必要だが、ここに甘えてはいけない。
そこがスポーツの成長で一番難しいポイントなのかもしれない。
ストリートサッカーはトレーニングの王様。
相手のいる、パス&コントロールで相手のいるフィジカルトレーニングでもあり、1vs1のトレーニングにもなるが2vs1にも2vs3にもなる。
無制限に成長していいぞ!
って言われているようなトレーニングになっている。
だから実践に近い状態で学ぶ、経験に変えることは重要だ。