いやあ、おどろいた こういう木彫もありなのだなあ | 如月隼人のブログ

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ちょっと驚きましたね
こういう木彫もあるのか

作者は潘葵氏
1986年に構成チワン族自治区の竜勝各族自治区に生まれた
竜勝各族自治区というのはミャオ族、ヤオ族、チワン族、トン族と
いろんな民族がいるので
「各族自治区」ということになったということだ


潘氏はチワン族とのこと

潘氏は年少時から父について家具作りを学んだ
本格的に木彫づくりに取り組み始めたのは2009年

2016年には「異例の措置」で
自治区の美術工芸大師(マエストロ)の称号を得た

「異例」というのは極めて若かっただけじゃなくて
家が極めて貧乏だったので
初中(日本で言うところの中学校)を卒業してから進学は断念し
家業を手伝った
つまり美大卒業といった学歴がないこともあるようだ

この作品名は「弘一法師」
2015年の作品で潘氏が注目を集めるきっかけになったようだ
広西チワン族自治区芸術作品展に出品されて
同年の広西工芸美術作品「八桂天工賞」の金賞を受賞している

 

↑ 潘葵氏とその作品
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作品が描いた弘一法師(1880-1942年)の俗名は李淑同
天津市に生まれて
幼少時から四書五経や金石、書を学んだ
また10代の時にピアノを買って
ピアノ演奏や作曲を学び始めた
また日本に留学して上野美術学院で西洋画を学んだ
演劇活動も行い
中国話劇(現代劇)の原点とされる
「アンクル・トムの小屋」の中国語版の上演では
俳優として出演している
とても多彩な人だったようだ

後に僧侶になった
「弘一」は法名

そうそう
もう一つ追加事項
この写真もとても巧みに撮影している
背景が木の扉

潘葵氏の制作の特徴は
水墨画の風格と朽木の風情を融合させることだという

この写真は木彫と背景の木版の風合いが近いからこそ
かえって
空間や奥行きをしっかりと感じるのだと思う