つ・な・がっ・た……今さらながら納得した「メシの量」 | 如月隼人のブログ

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中国では、外食する際などにも米や麺類、さらには餃子などでも、使った穀物(粉)の重さで食べる量を指定します。日本にはない習慣ですが、慣れると食べる量を客観的に指定できるので、とても便利です。

 

使う単位は「両(リァン)」です。1両の重さは歴史上、いろいろと変遷したのですが、現在は「1両=50グラム」と定められています(現在の「両」の正式名称は「市両(シーリァン)」)。

 

だいたい、成人男性の1食分で「2両」ぐらいと考えてよいでしょうか。どんぶり飯に軽く1杯分ぐらいの感じ。「3両」となると、これは「大盛り」の世界ですね。

 

小麦粉の量も「両」で量ります。間違えていけないのは、この「両」で示す重さは、あくまでも「使う米、あるいは小麦粉の重さ」であり、当然ながら乾燥重量です。米飯や麺にすれば、水分の重さが加わりますし、麺の場合には具材、餃子の場合には中に包む「餡」の重さも別です。

 

日本の冷凍餃子では、1パックで300グラム程度が入って入る商品も普通にありますけど、その数字が頭に合って、中国の店で餃子を注文する際に「6両」なんて指定すると、とんでもない量の餃子が出てきます。

 

さて、日本ではこの「両」という重さの単位は使っていません。ふと思いついて、日本で使う「1合」の量と比較してみました。「合」とは体積の単位ですけど、「米1合」の場合には、ほぼ150グラムだそうです。ということは、中国式に言えば「3両」です。なるほどなるほど。

 

江戸時代の日本人は、白米をやたらたくさん食べていたそうです。1日あたりの量を3合とか5合とかする説もあります。たしかにこれは多い。少ない方の「3合説」としても、朝食も含めて1食当たり「3両」も食べていたんだから。この1日に3合とか5合を男女を含めての平均とすると、男性はまずまちがいなく、それ以上の米飯を食べていた計算になる。

 

ちなみに、「1合」の10倍が「1升」で、「1升」の10倍が「1斗」で、「1斗」の10倍が「1石」です。つまり「1石」=「1000合」です。一人が1日に3合を食べるとすれば、「1石」は333.33…日分。大雑把な計算で、「1石」は、1人が1年間で消費する米の量です。

 

江戸時代の藩の規模は「石高」で示される場合が多いですよね。「石高」は実際の米の生産高とは大きく違う場合も珍しくなかったのですけど、例えば「加賀百万石」なんて言えば、「加賀藩は100万人の人口を養える農業生産力がある」ということになります。