女性芸能人たちの自殺の原因 | ヤサグレもんの戯言

女性芸能人たちの自殺の原因

⬛️女性芸能人たちの自殺の原因

 2020年7月18日付の当ブログ「俳優三浦春馬の死、珍しくない俳優の自殺」、2020年7月23日付の当ブログ「三浦春馬自殺分析」では、俳優三浦春馬の「自殺」をベースに、「自殺」に進むストーリーを描いてきた。

 自殺をした「女性芸能人」も少なくはない。

 理由については、「「三浦春馬自殺分析」」でも書いたが非常に複雑である。

 「殺される場合」は、「殺し手側」の身勝手な理由が主である為、「殺される側」の知る由はない。

 ただ、フリーアナウンサーであった川田亜子の死については谷口元一(現ケイダッシュ取締役、関連会社パールダッシュ社長)が、関わっているとされ、それについては2020年6月25日付の「ナベプロを取り上げるタブー」で、取り上げている。

 谷口元一(現ケイダッシュ取締役、関連会社パールダッシュ社長)は、川田亜子アナに肉体関係を強要し貶め、川田亜子は2008年5月25日に自殺した。

川田亜子(左)と谷口元一(右)

 また、今でもアイドル史に歴史を刻む岡田有希子(18才)は、当時、共演し既婚していた俳優峰岸徹(当時43才)と恋愛関係にあり、その事に悩み、所属事務所であるホリプロの入るビルの屋上から投身自殺をした。

岡田有希子(左)と、峰岸徹(右)

 ポスト「松田聖子」と呼ばれ、デビューから2年後の事であり、各所に衝撃を走らせた。

 という風に、それぞれが「自殺」を決意する事情は複雑であり「if」は、存在しないのである。

⬛️自殺した女性芸能人たち岡田有希子、日テレアナ、可愛かずみ彼女たちが命を絶った理由


竹内まりや提供曲だけを集めた岡田有希子のメモリアルアルバム 『岡田有希子 Mariya’s Songbook』(ポニーキャニオンより2019年に発売)


 悲惨な最期を迎えた女性芸能人に焦点を当てる4部構成による本シリーズ、「刑事事件」「事故」に続いて、第3回目のテーマは、「自殺」。


 リアリティ番組『テラスハウス』(フジテレビ系)に出演していた女子プロレスラー・木村花の死は社会に大きな衝撃を与え、改めてSNSのあり方に関する議論を巻き起こした。この例に限らず実は自ら命を絶つ芸能人は、事件や事故に比べて格段に多い。その中で、特に世に与えた衝撃が大きかった5つの死を振り返りたい。


オリコン1位獲得直後、岡田有希子の衝撃死 


 現役トップアイドルの自殺という極めてショッキングな出来事が起きたのは、1986年の春。


 当時、妊娠により活動を休止していた松田聖子の所属事務所の後輩アイドル・岡田有希子は、同年1月にリリースしたシングル「くちびるNetwork」で、初のオリコンウイークリーチャート1位を獲得。同曲は、松田の作詞、坂本龍一の作曲、カネボウ化粧品CM曲という話題性十分の楽曲であり、岡田をポスト聖子として印象づけようとする関係者の戦略が見え隠れするものだった。


 春のコンサートツアーがスタートし、更なる飛躍が期待されていた岡田だったが、そのメンタルはかなり不安定な状態に陥る。同年48日朝、自宅マンションでリストカットを行った上で、ガス自殺を試みる。幸い、同じマンションの住人が異常なガス臭を察知した事で、駆けつけたレスキュー隊に助け出され、未遂に終わる。


 部屋でうずくまって泣いていたという岡田は、病院で治療を受けた後、関係者と共に所属事務所のオフィスに移動。


 ここで、事務所関係者は、悔やんでも悔やみきれない失態を犯す。その日の午前中に1度は死のうとした彼女を一瞬、1人にしてしまう。1215分、岡田は、事務所が入居するビルの屋上に駆け上がると、そこからダイブ。18歳のアイドルは、アスファルトの地面に叩きつけられ絶命。 


 現役トップアイドルによるこの白昼の飛び降り自殺の衝撃は大きく、後追い自殺をするファンが複数存在。


 尚、その自殺の原因については、ある俳優との恋愛問題のもつれ等様々な憶測が流れたが、詳細は明らかになっていない。


岡田有希子の一週間前に亡くなったアイドルがいた


 実は、この岡田有希子が自殺する約1週間前にも自殺した17歳のアイドルがいた。名前は遠藤康子


 1985年、テレビドラマ『スケバン刑事』(フジテレビ系)で、斉藤由貴演じる主人公の麻宮サキと敵対する悪役を演じ注目を浴びた彼女は、1986年の5月にアイドル歌手としてデビューする予定だった。ところが、デビューを控えた同年330日に、台東区浅草橋のビルの屋上から飛び降りて、自ら命を絶った。


 当時、デビューにあたり交際相手と別れる様に強いられた事が自殺の動機だという説もあったが、親族や関係者はこれを否定。


謎が残るアナウンサーの立て続けの自死


 アナウンサーという花形職業についたものの、その後、自殺という道を選んだ女性の例は実は幾つもある。


 2007年、第1子出産後、原因不明の病気に苦しんでいた大杉君枝(日本テレビ)が育児休暇中に自殺。2001年に、フリーになった米森麻美(元日本テレビ)が第1子出産から約3週間後に急死した事が発表されるが、これも自殺だと見られる。また、20107月には前年3月に結婚したばかりの山本真純(日本テレビ)が、飛び降り自殺。なぜ日本テレビに集中しているのか?その因果関係は不明。 


 また、不可解な点が多かったのは、元TBS川田亜子の死。2002年に入社した彼女は、多くの番組に出演し、短期間で人気アナウンサーに。20073月に退社してフリーとなった後も仕事に恵まれていたが、2008525日、東京都港区海岸の路上に駐車されていた車内で練炭自殺を図る。亡くなる直前、ブログに自らの悩みを書き込んでおり、特に512日には「母の日に私は悪魔になってしまいました」といった内容が記され、閲覧者を心配させた。


松平健の妻が自宅で首吊りの悲劇


 1984年に菊池桃子、荻野目洋子、長山洋子、そして岡田有希子と同期デビューしたアイドル・松本友里も、自ら死を選ぶ。


 俳優の父親と宝塚歌劇団出身の母親を持つ彼女は、歌手としては成功しなかった物の、以後も女優として地道に活動を続ける。そして、『暴れん坊将軍』(テレビ朝日系)で共演した松平健と恋愛関係になり、2005年に結婚。それ以来、芸能活動を休止し、翌年には男児を出産。パートナーの松平健の仕事も順調で、幸せな家庭生活を送っていると思われた。


 ところが、201011月、自宅のドアノブにロープで首を吊って倒れているのが発見される。生前の彼女については、母親の介護生活を経て死別してからは、うつ状態だったとの報道もある。


198410月に発売された松本友里のアルバム『エンジェル・パンチ』。写真は、ソニーミュージックがCD版として発売したもの。


プロ野球選手の住むマンションから飛び降り死


 『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)等バラエティ番組でも活躍した人気女優が、元恋人のプロ野球選手が住むマンションの7階から飛び降り自殺……この出来事もまた衝撃的だった。


 19975月、都内のマンションの前に人が倒れているとの通報により、救急車が駆けつける。倒れていた人物は、既に心肺停止状態であった。亡くなったのは女優の可愛かずみであり、当該マンションには、当時はヤクルトスワローズに在籍していた投手・川崎憲次郎が住む部屋がある。


 実は、可愛と川崎はかつて交際しており、結婚も噂される関係だったが、川崎の申し出により別れたといわれる。またその後、可愛はリストカットを繰り返す様になったという説もある。


 この自殺は、単純に考えると川崎への当てつけの様にも思えるが、没後に、彼女は別の婚約者と近々結婚する予定があった事が判明。不可解な印象を残した。


 近年の日本において、年間の自殺者数はもっとも多かった2003年(34427人)よりは減少傾向にあるが、それでも年間で2万人以上の人が自ら死を選ぶ。「もっと話を聞いてあげればよかった」「力になってあげたかった」。悲劇が起きてからの、周囲の人々の言葉は、いつも虚しいものである。

【敬称略】

(文=峯岸あゆみ)