いつの間にか流れていた月日が

あなたをどんどん素直にしていった

素直になればなるほど

可愛くなっていくあなたが

私のリズムを乱す

いつの間にか流れていた月日のように

私もいつの間にか

あなたのリズムに流されていく

それも気持ちよく



それでも私はまだまだ素直にはならない

あなたのリズムに流されているようにみせかけて

素直になって私に夢中になるあなたに

満足して

その素直さにぶん殴られることを

楽しんでいる

日に日に素直になっていく

あなたが私を襲う

それが至極シアワセ

まさか、こんなにも伝えてくれるとは。

こんなにも真っ直ぐ突き刺されるとは。

そんなにも強い気持ちは、どこから来るのだろう。

君を動かすものは、何なのだろう。

必死で私を動かそうとする君を動かすもの。

それは、何だろう。




どうしようもなくかゆいことを

よくぞ言ってくれた。

恰好つけた大人は絶対口にしないだろうことを

よくぞ言ってくれた。

そうさ、そのとおり。

君の熱をガンガンに浴びながら

私は冷めようと必死なのだよ。





それから



そうやって

痛いところを

容赦なく切り込んでくる君は




ちょっとムカツク。
あなたは身体全体が、心なのではないかと思うくらい。



私たちの距離が近づくと

あなたの体温もどんどん上がっていく。

触れているあなたの体温が

尋常じゃない熱さになっていることに気づいて

愛おしくなる

それから自分の体温の低さに気がついて

不安になる



冷たい私の身体に抱きつく
子どものように体温の高いあなた



あなたの温度は温かいじゃなく、熱い

不安になる



それでも、私とあなたの温度が同じだったら

熱くなっていくあなたにも気づかず

こんな気持ちにもなれなかった


だから、これでいいのかもしれない





結局私は

いつまでたっても

熱くなれない

頑なに熱くならない
強い風に向かって走るのは、恐怖すら感じる。

飛ばされたら、よろけたら、アウト。

強い風に向かって走ると、目が乾く。

前すら見えない。





でも



それでも走らなくてはならない時がある。

走らないわけにはいかない時がある。

今、行かなければもっとダメになる。

今、行かなければ置いていかれる。




だから



どんな状況でも

上から降ってくる何かに怯えながらでも

走る。

なりふり構わず走る。

見込みはなくても走る。




走ってみる。
君は、私の心を乱したいだけ

私の中をかき回してみたいだけ

やられたらやりかえしたいだけ

だから傷つけたがる

と、いうことは傷ついたのだね

君は、傷ついたのだね

私が君を受け入れなかったからなのか

いや、受け入れた、中途半端に

そして拒絶した、中途半端に

でも私はそういうことしかできない



君を手放したくないけど、君に全てはあげたくない

君に手に入れられたくない

仮にとっくに君のものになっていても、そうは思わせたくない

君は私のものだけど、私は君のものではないと主張したい

でもそれは心の中だけ、気分だけ



そんな態度をとる代わりに、君を求めない

求められたら拒まないけど、求めない

それがきまり

優位でいたいから、それだけ

だから一見、君が私を君のものだと主張しているよう

それが魂胆



でも君はそれが気に食わない

求めたら求められたい

でも、私が求めたら、それはもう違うものになる

というよりも、それはその辺に転がっているものになってしまう

それはどうしてもいやだ

その形はいやだ



この気持ち

分かってほしいけど、分かってほしくない

全然健康的じゃないけど

そうでないと健康でいられない

この関係は君を蝕むのかな

どうしたら満足なの

それに私は答えられるの

答えることを望んでいるの



君が少しずつ斬りつけるから

私も少しずつ蝕まれて、形が変わっていく






どうなりたいの、私





聞きたい

すごく聞きたい

君になら聞ける気がする

今までになく、淀みなく、真っ直ぐ、伝えてくれるでしょ

伝えてくれるでしょう


お願いだ