A.W.主催第36回オークション2日目を終えて

ドル建で下落しても円安のため円建では大して下落していなかった金製メダル

を紹介しましたが、今回はプラチナ貨のケースです。

 

Australia 1998 200 Dollars 62.2g (Platinum 0.9995) PF69UC

この↑プラチナ貨は2022年6月26日に海外で落札されたもの、2400ドルでした。

https://coins.ha.com/itm/australia/

同一ではありませんが、同じ種類・同じグレードのものが

2013年9月26日に3354ドルでしたので:https://coins.ha.com/itm/australia/

−954ドル、実に、28.4%も下落したことになります。

円安を考慮せず1ドル111円で円建手数料抜落札価格を計算すると

33万5400円24万円に相当するでしょう。

しかし、円安を考慮して落札当時の為替相場から円建手数料抜落札価格を計算すると

2013年9月26日1ドル98円→2022年6月26日1ドル135円でしたので

29万6119円29万1892円に相当・・・ほとんど同じ

ドル建で大きく下落しても円建では大して下落していなかったのです。

 
話は続きます。
 
2400ドルで落札されたプラチナ貨は翌年の2023年5月に国内オークションに出品され
落札価格は29万7000円

2022年6月海外での落札価格2400ドルと比べる場合

円安を考慮して計算した29万1892円相当から1.02倍にすぎませんが

円安を考慮せず計算した24万円相当からは1.24倍にもなります。

一方、収支を計算する際には円安を考慮する必要があり

諸経費が輸入税6%のみであったとしても

29万7000円 x (1-0.05x1.11) - 2400 x 1.06 x 135円 = -6万2775円

かなりの赤字になったでしょう。

 

2024年4月、再び国内オークションに出品された際には

落札価格が34万9000円と1.18倍に上昇したため

https://wwwn.auction-world.co/xpai/item.jsp?id=140881

国内落札→国内出品での収支は+135円と小さいながら黒字となりましたが

この程度の黒字では送料すら補えないと思います。

ドル建手数料込落札価格2400ドルから

円安を考慮せず1ドル111円で計算した円建手数料抜落札価格は24万円ですが

この額で前回の国内オークションにおいて落札していたなら

収支は+6万3405円と大きな黒字になったでしょう。

あるいは、1ドル135円ではなく1ドル111円の時に24000ドルで落札してから

2023年5月ではなく2024年4月に出品し34万9000円で落札されたとしたら

収支は+4万7421円となったでしょう。

 

こうしたことがあるためコイン収集の目的が資産保全である場合

円安を考慮して円建手数料抜落札価格を計算するわけにはいかないし

参照:円安を考慮するべきか?考慮しないべきか?

円安の時に敢えて海外取引を行うわけにはいかないのです。