再鑑定とGrade Populationに対して

kinotokyoさんとteruri20さんから極めて貴重なコメントがありました、ありがとうございます!

自分は再鑑定どころか鑑定を依頼した経験がないので経験談は大歓迎です。

コメントを参考にして改めて再鑑定とGrade Populationについて書いてみると下記の通り。

 

①スラブからコインを取り出して再鑑定を依頼した方がグレードは上がりやすそう

NGC→NGCやPCGS→PCGSのように同じ業者に再鑑定を依頼した場合の経験と思われます。

やはり、スラブに入れたまま同じ業者では前回の鑑定を尊重しざるをえないのでしょう。

PCGS Statisticsで紹介した https://www.pcgs.com/statisticsによると

CrossoverでSuccess(グレード上昇?、コメント欄参照)は43%となっていますが

このCrossoverとはNGC→PCGSの再鑑定です。

NGCで鑑定したコインをスラブに入れたままPCGSに再鑑定を依頼すると

4割以上もグレードが上がるなら、けっこう高い?NGCから顧客を奪うため?

NGCもCrossoverを受け付けていますが、調べた限り、Success Rateを公表していません。

frustration-with-pcgs-to-ngc-crossoverによると高くはなさそうですが。

スラブから取り出したコインの再鑑定成功率は・・・依頼者にしか分からないでしょう。

結局のところ、再鑑定には下記の8通りありますが

スラブに入れたまま:NGC→NGC、NGC→PCGS、PCGS→PCGS、PCGS→NGC

スラブから取り出し:NGC→NGC、NGC→PCGS、PCGS→PCGS、PCGS→NGC

成功率が公表されているのはスラブに入れたまま:NGC→PCGSのみです。

 

②スラブからコインを取り出して再鑑定を依頼するとGrade Populationに影響あり

「リグレードで鑑定番号を再取得した場合は、鑑定総数は増えず

旧の番号を入力しても基本的には無効になりました」とのこと、そして

「スラブを割って出す場合は、仰られるように鑑定数は増えます」とのこと。

もちろん、NGC→PCGSやPCGS→NGCというCrossoverでは

NGC+PCGSの鑑定総数が増えてしまいます。

再鑑定とGrade Populationで紹介したコインでは旧鑑定番号が有効でしたので

NGCのスラブから取り出して、再び、NGCに鑑定を依頼したのでしょう。

 

③Gradeを優先すべきか?稀少性(鑑定数=登録数)を優先すべきか?

元々、登録数が多く稀少性が乏しいコインではGradeを優先すべき

登録数が1~2枚増えたところで稀少性が乏しいことに変わりはないためです。

しかし、登録数が少ない場合、特にNGC+PCGSの登録総数がわずか1枚の場合

Gradeを優先すべきか?稀少性を優先すべきか?・・・非常に迷います。

参照: いつかは再鑑定:シルバー・ライダー

コインそのものの価値からすれば稀少性が重要なのですが

国内オークションでは稀少性よりGradeの方が落札価格に影響が大きいためです。

欧州のコレクターでしたら全く迷わないでしょう、欧州オークションに参加した方によると

Gradeが高くても見映えが悪いと落札価格は低く

Gradeが低くても見映えが良いと落札価格は高くなるそうですから。

日本のコレクターがGradeよりコインそのものの見映えや稀少性を重視するようになれば

鑑定は真贋のみが重要でありGradeに対する拘りはなくなると思います。

 

ということで

スラブに入れたままNGC→NGC/PCGS→PCGSではグレードが上がりにくいものの

登録数が増えてしまうことはなさそうです。

それ以外の再鑑定では登録数が増えてしまうため稀少性が高いコインでは要注意。