金貨と金地金、パート2金製メダルと金地金で検討したところ

純粋に資産保全のみが目的であれば金地金の方が金貨や金製メダルより良い

という結果でした。

一方、第106回入札誌「銀座」オークションを終えて

地金商が販売している金地金と地金型金貨を比較したところ(2022年2月10日)

地金型金貨は1gあたりの売値が高く買値が低いという結果でした。

金地金:売値7536円/g、買値7432円/g

地金型金貨(メイプルリーフ金貨、フィルハーモニー金貨)

1オンス:売値7994円/g(+6.1%)、買値7269円/g(-2.2%

1/2オンス:売値8147円/g(+8.1%)、買値7254円/g(-2.4%

1/4オンス:売値8429円/g(+12%)、買値7199円/g(-3.1%

1/10オンス:売値8629円/g(+15%)、買値7215円/g(-2.9%

 

いったい、地金型金貨の存在意義とは何でしょう?

 

金地金を手数料(バーチャージとも言います)なしで購入するには

日本マテリアルでは100g以上、田中貴金属などでは500g以上となります。

仮に7000円/gとしても最低70万円は必要となります。

地金型金貨を購入する場合、そんなにも必要ではありません。

したがって、少ない資金でも購入できることが地金型金貨の存在意義かもしれません。

 

しかし、手数料がかかっても良いのであれば金地金でも少ない資金で購入できます。

そのような場合、果たして、地金型金貨と金地金とどちらが得なのでしょうか?

改めて調べてみました(2022年2月14日)。

 

地金型金貨1オンス(約31.1g)

売値25万1923円(8100円/g)、買値22万9090円(7366円/g)

差額734円/g:売値に対して9.06%

1オンスに最も近い金地金は田中貴金属で20g

売値=金地金売値7635円/g x 20g + 手数料4400円=15万7100円(7855円/g)

買値=金地金買値7531円g x 20g - 手数料4400円=14万6220円(7311円/g)

差額544円/g:売値に対して6.93%

 

差額が含み損に相当しますので

金地金20gの方が地金型金貨1オンスより得と言えます。

しかも、金地金20gの方が地金型金貨1オンスより少ない資金で購入できます

ますます地金型金貨の存在意義が分からなくなりました・・・

 

なお、地金型金貨は法定通貨ですから金地金と異なり決済に使用できます。

しかし、額面は地金価値より大幅に小さく設定されているので

地金型金貨を通貨として決済に使う方は、まず、いないでしょう。