先月のA.W.主催オークションでナポレオン3世の金製メダルが出品されていました。
FRANCE Napoleon III AV Medal 1869-Dated NGC-MS63
https://www.auction-world.co/xpai/lot_M84-3164.html
表の肖像は立派ですが、裏は文字と数字・・・メダルはデザインの見映えが命ですので、少し残念。
落札価格は24万円、手数料込で26万6400円。
重量はスラブに27.55gと書かれていますが、金含有率は不明。
そこで、ナポレオン3世金貨と同じ0.9として金1g当たりの価格を計算してみます。
26万6400円÷(27.55x0.9g金)=1万744円/g金
オークション直前に相当する1月14日の金地金価格は7395円/gでしたので
1.45倍に相当します。
さて、このメダル、実は2017年10月13日にA.W.主催オークションで落札されたもの。
その時の落札価格は14万4000円、手数料込で15万9552円。
15万9552円÷(27.55x0.9g金)=6435円/g金
オークション当日の金地金価格は5083円/gでしたので
1.27倍に相当します。
2017年10月から2022年1月にかけてメダルの落札価格が単に上がっているだけでなく
地金価値と比較しても高くなっていることが分かります。
つまり、金地金価格の上昇を上回り高くなっているわけです。
但し、だからと言って、メダルを入手していた方が得とは言えません。
出品手数料があるからです・・・出品手数料を10%と5%で計算してみます。
10%の場合:24万円x0.89-15万9552円=5万4048円
5万4048円÷15万9552円x100=33.87%の利益
5%の場合:24万円x0.945-15万9552円=6万7248円
6万7248円÷15万9552円x100=42.15%の利益
一方、金地金100gをバーチャージ0円の日本マテリアルで購入していた場合
2022年01月14日売値7395円/g、買値7291円/g
2017年10月13日売値5083円/g、買値4998円/g
(7291-5083)円/gx100g=22万800円
22万800円÷50万8300円x100=43.44%の利益
つまり、出品手数料が10%でも5%でも金地金の方が得ということになります。
やはり、資産保全のキングは金地金、趣味を兼ねるならメダルやコインなのでしょう。