小型金貨ではグレードが上昇しても、価格上昇はそれほど顕著ではないようです
と書きました。
しかし、それからよく考えてみると海外金貨・トップグレードは国内で価格高騰?で
取り上げた金貨はポーランドの小型金貨でした。
そこで改めて、この金貨のグレードと価格の関係を海外と国内で比較してみたいと思います。
まずは海外、Heritage Auctionsで落札価格(手数料込)を調べた結果です。
価格(ドル) 青線:最高値 赤線:平均 黄線:最安値
MS64が最も高いという奇妙な結果ですが
2021年のコイン高騰を影響を大きく受けて非常な高値となった記録が含まれているからです。
このポーランド金貨は単年発行27,240枚と比較的稀少な金貨であるため
コイン高騰の影響を受けやすいのでしょう。
2021年の記録を除いてグラフを作成してみると以下の通りになります。
価格(ドル) 青線:最高値 赤線:平均 黄線:最安値
正に、コインのグレードと価格、小型金貨でレポートしたように
グレードが上昇しても価格上昇は顕著ではありません。
MS62とMS66を比較しても2倍未満に収まっています。
一方、国内の落札価格(手数料抜)をオークション・ワールドで調べてみると
鑑定済みの記録はたったの4枚しかありませんでした。
MS64:44,000円(2017年)・88,000円(2021年)
MS66:130,000円(2020年)・115,000円(2020年)
→平均122,500円
やはり、2021年にMS64グレードで価格が2倍にも高騰しています。
それを除外してMS64とMS66を比較すると、価格が2〜3倍になっていることが分かります。
そもそも記録数が少ないため、これだけで断言はできませんが
小型金貨でも国内ではトップグレードで価格がかなり上昇するようです。
但し、コインのグレードと価格で見たほど顕著ではありません。
そこは小型金貨と大型銀貨の違いかもしれません。