2024年5月チューリッヒ・ミュンヘン旅行2 リング概要 |   kinuzabuの日々・・・

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このブログではチューリッヒ歌劇場でワーグナー作曲楽劇『ニーベルングの指輪』全曲を聴いて、感じたことなどを書く。個別の感想は別途書く(かもしれない)。



行ったのは、2024年5月3~9日の第一チクルス。

2024年5月3日『ラインの黄金』
2024年5月5日『ワルキューレ』
2024年5月7日『ジークフリート』
2024年5月9日『神々の黄昏』

チューリッヒリングのチケットを取ったのは1年以上前で、当時はあまり『リング』の上演予定がなかったので、行くことを決めた。

チケットを取るのは、結構厄介で、発売当日、公表された時間には発売されず、4~5時間後にチケット発売ページが開放された。その時点で、席の8割ぐらいがなくなっていた。会員の優先予約があったためか、値段の高い席はほぼ全滅。

結局、日本式2階の3列目が取れた。3列目とはいっても、上階の屋根が大きくかぶって、暗くて、音も悪そうなところで事前の調査では避けたかった席。3列目なので、上から3番目の値段という単純な価格設定(4番目以下は舞台の見えが悪いらしい)。

実際は、舞台はよく見えて音もそれほど悪くなかったので、結果的にはいい選択ではあった。小さな劇場なので、音が隅々まで響いてきたのかもしれない。

全日とも、着飾ってきた人が多くて、ダークスーツの私は、何とか目立たずに済んだと思っている。観客は地元の人が圧倒的に多いと感じた。東洋人はほんの一握り。



さて、今回の『リング』を端的に表すと、
 

1.回り舞台を大きな壁で仕切って4つまたは3つの舞台を作り、細かな場の変化をすばやく提示できるようにしていた。
2.『リング』4作通して同じ回り舞台を使い、コンセプトが統一されていた。
3.色でその人の役が何者であるかを示していた。
4.舞台全体が極めて美しく、装置もわかりやすいものだった。
5.舞台で起こる出来事がかなり忠実に再現されていた。

上記5では、カエルも出るし、フライアは実際に黄金に隠れる。大蛇も出る。森も、岩山も。もちろん違うところもあるが。

 

また、『ワルキューレ』の最後にトネリコの槍を置いて、『ジークフリート』では別の槍(というか杖に近い)を持ち、3幕でトネリコの槍に持ち替えてジークフリートに槍を折らせるなど、楽劇間でつながっていく部分もあった。

 

まあ、この辺は、第二チクルスの中継やオンデマンドを観てもらえばと思う。だいたい、演出の細かいところは忘れているので、ここに書いても恥ずかしいだけである(といっても書きそう)。



なお、第一チクルスでもTVカメラが入っていた。オンデマンドで使ったりするのかな?


歌手は、フォークト、コニエチュニー、ニールンドの有名どころは当然として、他の歌手もおおむねよくて、大変レベルの高い公演だった。これが体験できて本当によかったと思う。

指揮はノセダ。ゆっくり目で、最初は音を出さず(特に『ラインの黄金』)欲求不満だったが、『ワルキューレ』第二幕以降は爆発するようになって、その威力はすごかった。最終的にはとても楽しめた。

管弦楽も頑張っていたと思う。この祝祭だと力が入っているのか。いつもこのレベルならいい劇場なのは間違いない。


まあ、『リング』全体としてはこんな感じかな。

 

次に続く(かもしれない)