kinuzabuの日々・・・

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      徒然なるままに日々のこと、考えていることを書き連ねる

京都市交響楽団第712回定期演奏会に行ってきた。会場は京都コンサートホール、2026年6月20日。



指揮:アレナ・フロン
ピアノ独奏:阪田知樹
コンサートマスター:会田莉汎

曲目
ドヴォルザーク:序曲「謝肉祭」
ドヴォルザーク:ピアノ協奏曲
ドヴォルザーク:交響曲 第7番


指揮者は全く知らない若手。日本どころかアジアに来るのも初めてらしい。プラハ出身、プラハ在住で、ご当地のオール・ドヴォルザーク・プログラム。と言ってもあまり聴く機会がないピアノ協奏曲と交響曲第7番なので、わくわくする選曲。

「謝肉祭」は聴いたことがあるかもしれないが、それ以外は録音含めて初めて聴く曲。予習もしなかった。さてどうなりますか?


最初は、序曲「謝肉祭」

オケ全体が一体となって快調な音楽を演奏する。爽やかで、色彩豊かで、楽しい。オケの醍醐味をしっかり味わえる曲。一発目からなかなか聴かせてくれた。


次は、ピアノ協奏曲。

官能的でドラマティック。オケとピアノのやり取りが楽しい。阪田さんのピアノはスラっと流れるように響かせる、洗練された音楽。オケの反応もよい。ちょっと寝たけどね。

ソリストアンコールがあった。
リスト:忘れられたワルツ第1番。


休憩後は、交響曲第7番

悲しげなメロディーから始まって、激しく楽しく終わる。ドヴォルザークらしい素朴なところもあるが、なかなか攻めた音楽で、最後のフレーズは頭に残った。

アレナ・フロンの指揮は体全体を使って大きな身振りで曲を体現し、的確に指示を出す。特に何かを際立たせることなく素直に音楽を作り上げていた。京響の演奏も指揮に応えて美しく、滑らかで、力強い。


知らない指揮者で、初めて聴く曲を存分に楽しめた。定期演奏会でなければ決して行かない演奏会だが、新しい出会いをすばらしい音楽で味わえて、本当に良かった。これぞ、定期演奏会に行く楽しみだろう。またこんな出会いを待っている。




 

森谷真理&務川慧悟 デュオ・リサイタルを聴いた。会場はびわ湖ホール小ホール。2026年5月24日。






ソプラノ:森谷真理
ピアノ:務川慧悟

曲目
ヒンデミット:「マリアの生涯」(1948年版)全15曲
メシアン:「地と天の歌」全6曲


Spirit of Language ー言霊ー と銘打ったリサイタル。ヒンデミットとメシアンという攻めたプログラム。どんな体験になるか楽しみ。

実は、直前まで行くか悩んだリサイタルだったが、直前にいい席が出たので、思わず席を取った。

感想を簡単に言うと、ヒンデミットは不満だったが、メシアンが最高だった。


では詳細を。前半はヒンデミット。

1時間以上の大曲で、こちらに力を入れていたようだが、ちょっと不満。最初は声もピアノももう一つ乗リが悪い印象で、途中からは良くなったが、曲が単調に感じられてピンとこない。森谷さんは丁寧に歌っていたけど、もっと迫力ある歌を歌えるはず。

もっとも、私は歌詞を読まず聴くだけだったから、技巧とかダイナミックレンジとかを求めてしまうんだろう。

なお、歌詞は紙でチラシとともに受け取ったが、私の目が悪く、歌詞を見ながら曲を楽しむことができなかった。


休憩後はメシアン。

こちらも30分以上の曲だが、前半と違って、凄かった。歌はメシアンのメロディに乗せ色気があるし、迫力も森谷さん渾身の歌。ピアノもメシアンが求める技巧をしっかり実現して、力強くて、美しくて、大変良かった。

2人の息もぴったり合って、丁々発止、ばっちり決まった。デュオ・リサイタルと銘打っているだけあって、2人の熱気がほとばしる。森谷さんは期待を裏切らないし、務川さんは若いけど評価が高いだけある。


これだけ歌ったのになんとアンコールがあった。

アンコールの曲目は以下。
ラヴェル:ハバネラ形式のヴォカリーズ

客席からの突然の質問にも2人とも丁寧に返事をしてくれた。でも、特にあれだけ歌った後の森谷さんに話をさせるのは酷だと思う。


ヒンデミットは私にはもう一つだったが、メシアンは得難い体験だった。直前に行くことを決めたリサイタルだったが、聴きに行って良かった。やっぱり、聴きたいと思った演奏会には行った方がいいのかもしれない。悩ましいところではある。
 

 

 

 

京都市交響楽団第711回定期演奏会に行ってきた。会場は京都コンサートホール、2026年5月16日。




指揮:シルヴァン・カンブルラン
管弦楽:京都市交響楽団
コンサートマスター:泉原隆志

曲目
マーラー:交響曲第6番「悲劇的」

定期演奏会にカンブルランを連れてくるなんて、京響は凄いね。カンブルランのマーラー、どうなるんだろうと期待していた。


結果は、むちゃくちゃよかった。こんなクリアな演奏で激しい爆発を楽しめるとは!


カンブルランの指揮は、テンポが心地よくて、静けさと強奏を際立たせる。静かなVnソロから木管に音が移って、ハープとチェレスタがきらびやかな音を奏でた後に、だんだん管弦楽全体に広がって最後に爆発する様は、聴いていて体が震えた。

京響の演奏は、16型の弦が分厚くすごみがあり、5管の木管がよく鳴って、8人のホルンが響き渡り、11人の金管が頑張る。ハープとチェレスタが美しく、6人の打楽器奏者が次から次へと多彩な楽器を強く鳴り響かせる。

舞台上に奏者が108人。壮観で見ているだけで興奮した。さらにびっくりしたのはこれだけの大人数の管弦楽なのに、極めてクリアで各楽器の音がよく聴き分けられたこと。さすがカンブルラン、オケの掌握力が凄い。

合奏も凄いが、各楽器のソロも大変美しくて惚れ惚れした。ハンマーは鈍い振動が体に強く伝わってきて、そのおぞましさに怯えた。


全体的には、極めてクリアな一方、爆発も果てしなく、熱気に満ちあふれていた。カンブルランは指揮棒を持たず、ビシッと指示を出す。京響はそれに見事に反応して会場を音で満たしていた。

見ている分にはやっぱり打楽器が楽しい。第4楽章での2回のハンマーがいつ降り降ろされるかとドキドキし、4人の打楽器奏者がシンバルを打ち鳴らす姿はまるでびわ湖に広がる花火を見ているかのようだった。

終演後の客席の盛り上がりも凄かった。私はオケが掃けたら帰ったけれど、拍手が続いていたから、指揮者の呼び戻しがあったかもしれない(あったそうだ)。

大変感激した演奏会だった。こんな演奏を待っていた。やっぱり、カンブルランが凄いのだろう。それに応える京響も素晴らしい。もう最高。長く記憶に残るに違いない。