2024年1月パリ・ウィーン旅行7『リナルド』の感想 |   kinuzabuの日々・・・

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シャンゼリゼ劇場にヘンデルの歌劇『リナルド』演奏会形式を聴いてきた。2024年2月2日。




前日の『アルセステ』とは対照をなす、すばらしい演奏会だった。シャンゼリゼ劇場も珍しく4階席までかなり埋まっていた。よい公演になるとわかっているんだな。

筋は、
十字軍の将軍リナルドが、エルサレム軍の王アルガンテと魔法使いアルミーダに誘拐された婚約者のアルミレーナを助けに魔界へ行き、十字軍の仲間や魔法使いなどの助けを受けて誘拐者のアルミーダ、アルガンテに勝利する物語。


歌手はリナルド役のカウンターテナーCarlo Vistoliが極めてすばらしい。声に張りと力があり声量が凄いし音程もばっちり。こんなカウンターテナーを聴きたかった。といっても、この人は1年前に実際に聴いていて、その時は音程がもう一つかなと思ったんだけど、今回はそんなこともなく、役に没入できた。

その他の歌手も大変良く、特に、アルミーダ役のEmöke Baráthの安定の歌唱がよかった。アルミレーナ役のChiara Skerathの「私を泣かせてください」もばっちり。

アルガンテ役のVictor Sicardはもう少し迫力があればとは思った。


指揮のThibaulth Noallyは、ヴァイオリン兼任だが、極めて気持ちの良い音楽を構成してくれた。オケのLes Accentsもすばらしく、大変美しい音で、古楽オケでこれだけのものを聴けたら大満足。

今回の旅行で、パリでの最後の演奏会だったが、大変いいものを聴けて大満足だった。