エベーヌ弦楽四重奏団の演奏会に行ってきた。会場はびわ湖ホール。2019年7月14日。
曲目は、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第9番「ラズモフスキー第三番」と第13番「大フーガ」付き。
私は最近、弦楽四重奏を聴かない(昔はアルバン・ベルク・カルテットなどは聴いた)ので、演奏についてあまり書くことができないのだが、なんといっていいか、とにかくアグレッシブに攻める。キレのあるごつい音で翻弄する。曲の原形をとどめないまでに疾走する。
もはや、何を聴いているかわからない。ものすごい熱量を持った音が次々と襲ってくる。それがとても楽しくて、うきうきして、ドキドキして、ワクワクする。
時々聞いたこととのある音列が識別できて、元のテンポはああだったよな、なんて思った。こんな感覚は、ポゴレリッチのピアノを聴いたときに感じたことがある。ただ、あの時は別の音に埋まった音を拾い上げるようなものだったと思うが、今回は、音列から放散していくという感じだろうか。
とても開放的なコンサート。というか、正直ぶっ飛んでいた。ベートーヴェンはロックだ!ロックは聴かないけど。
それにしてもすごい演奏会だった。普通のベートーヴェンを聴いても欲求不満になるかもしれない。また関西に来てくれたら、きっと聴きに行くだろうな。