ボリス・ベレゾフスキ- ピアノリサイタルの感想 2013/11/23 青山音楽記念館 |   kinuzabuの日々・・・

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やま音「みなさんー!こんにちはー!」

あおや「こんにちは!今日は京都桂の青山音楽記念館に来ています。ボリス・ベレゾフスキーのピアノリサイタルです」

やま音「それにしても電車の混み方が半端なかったですぅ。もう疲れちゃいました」

あおや「紅葉真っ盛りの阪急嵐山線で、いいお天気ときましたから、こんなもんでしょう」

やま音「うへー、で、今日は何を聴くんですか?」

あおや「前半はラフマニノフ、後半はドビュッシーとラベルの曲です。昨年、彼のラフマニノフを聴きましたが、骨太で力強かったです。それでは前半です」


(前半演奏)


あおや「いかがでしたか?」

やま音「でっかい兄ちゃんが出てきたら、ホールが一気に狭くなっちゃいました」

あおや「そうですね、となりにピアノがあるだけに、比較するとあまりに大きくて感覚が狂いました、って音楽は???」

やま音「どでかい音で、ホールが壊れるかと思いました」

あおや「大きな音でしたね。ほんと、ハンマーでたたいいているかのような激しい音が、ドミノ倒しの様に続くんですよ。音の塊にただ呆然とするだけ。これはこれですごいですけど、音が大きすぎてこのホールでは容量が足りないと思いました」

やま音「でも、ロマンチックなところもありましたよ」

あおや「ラフマニノフらしい美しいメロディがあったような。でも、音の大きさに消え去ってしまいました。事前に私が思い浮かべていた通りのラフマニノフでしたよ。では後半です」


(後半演奏)


やま音「うわー!音がキラキラ輝いてました!!!」

あおや「うわー、ホント、美しかったです!小さな柔らかい泡がはじけて、そこからたくさんの小さな光が飛び出してくる感じ。柔らかいけど太いタッチ。こんなきらめくピアノを聴けるとは思ってもいませんでした」

やま音「聴いたことのある曲がありましたー!」

あおや「ドビュッシーの『亜麻色の髪の乙女』ですか?うっとりするようなきれいな演奏でしたね。もうちょっとためてくれてもよかったかなと思いましたけど、全体的に素直に弾いているなと感じました」

やま音「前半にあんなどデカい音を出してた兄ちゃんが、後半はうっとりでしたー」

あおや「前半のあの骨太で強力な爆音を聴いた後で、後半では太く柔らかく光り輝くのですから、後半の印象がとても強くなった気がします。彼はあんなに美しい音を持っているのですね。ラフマニノフだけじゃないんだ」

やま音「ピアノでホールの大きさを感じさせておいて、あの大きなクマのような兄ちゃんが出てきてホールを小さく見せるのと同じですね?」

あおや「そういうのを錯覚って、またそこに戻るのですか?でも、いいピアノを聴けて良かったですね。彼のピアノは桁外れに力強い激音と、ふんわりと柔らかく、細かな光が瞬きがありました。思わず守りたくなる優しさ。力強さと優しさが交互に耳に来る幸せ。曲の流れもまずまず。事前の想像とはいい意味でかけ離れた嬉しい演奏でした」

やま音「きれいな音を聴けて幸せでしたー。ピアノもいいですね。また聴きたい!」

あおや「また聴きに行きましょう!」

やま音「聴きに行きましょうねー、でも、これからまた満員電車に乗らなきゃあ」

あおや「そうですね・・・でも、いいピアノを聴けたから大丈夫です」

やま音「おお、ポジティブ!それじゃあ、とつげき~!」