昨日、上尾市にあります聖学院大学というキリスト教系の大学に、元自民党幹事長の加藤紘一氏の講演を聞きに行きました。
テーマが「ジャーナリズムの危機」というお堅い題材で、東京大学名誉教授の奥平康弘という憲法学の先生との共演でした。
大学内のチャペルで講演しましたが、結構、大学外からの聴衆がみえていました。
こちらとしては加藤紘一の生々しい政治の内輪話が聞かせてもらえるかもしれないと思って、遠路はるばる熊谷くんだりから来たわけです。
ま、中身的には加藤紘一の話は野党に転落した悲哀も含めて、まずまずだったかなと感じました。
いわく「自民党は派閥の次元を超えて、人気があり党の顔になるという理由で麻生さんを総理総裁に選びました。
総裁になる前、「次の総理にふさわしいのは誰か」という世論調査では常に麻生さんがトップでした。
しかし総理総裁になると支持率が20何パーセントとかになって、ついにはこのような結果になってしまった。
つまりアンケートに対し回答者は「ふさわしいのは誰か」という質問に「誰がなる可能性が高いか」と考えて答えてしまうのではないか。
自民党は新聞社の世論調査を鵜呑みにしてこのような結果になった。新聞社は最近儲からなくなったとはいえ、またテレビに対してもまだまだ非常に影響力が大きい。」というような内容でした。
彼は昔、「加藤の乱」を起こし、政治の表舞台から消えてしまいましたが、秀才というだけでなくバランス感覚がよく、小泉さんのような極端なこともしない、現実に即した間違いない政策を打ち出す人のように感じました。
自民党いや、日本は非常に立派な逸材を逃してしまったなあという気がします。彼が総理総裁であったなら、少なくとも自民党の現在のような状況は無かったでしょう。
かつての子分である谷垣さんが総裁になったわけですから、前面に立って自民党の建て直しに力を振るってもらいたいものです。