住宅エコポイントの中でももっとも多く利用されると思われているのがエコリフォームです。
エコリフォームはA窓の断熱改修、B躯体の断熱改修、Cバリアフリー改修の三つの工事を対象としています。
ポイントは最大30万ポイントですが、Cのみ最大で5万ポイントとしていることで、AとBを主に対象としています。
したがって、Cのみを工事としたときには対称にならず、A又はBの工事と組み合わせることが必要です。
Cの工事を検討している場合でも、A、Bの工事をあわせて考えてもらおうということのようです。
≪窓の断熱改修≫
Aの窓の断熱改修は既存の断熱性の低い窓の断熱性を高めるために、内側に断熱サッシを取り付ける内窓設置と、現在のサッシを取り外して新たな断熱サッシに交換する外窓交換、そして、サッシのガラスをペアガラスなどの断熱ガラスに交換するガラス交換があります。
大きな工事を行わなくても簡単に内窓設置が出来る商品が増えています。
ただし、どうしても二重サッシになりますので、開閉が手間取ることを回避するためには外窓交換になります。
外窓交換では、サッシ周りの外壁も改修工事が必要になるため工事費がかさみますが、最近は外壁に取り付けられたサッシ枠を外さなくても交換が出来るシステム商品も発売されています。
また、ガラス交換の場合はガラスを取り付けるサッシ障子枠がペアガラスの厚みを組み込むことが出来るかがポイントです。
ガラスにはさまれた空気層の空気を除いて真空にした高性能薄型ペアガラスもありますが、価格がやや高いようです。
ガラス2枚分の重さに耐えられる戸車の耐久性も考慮しないと、後に
なって不具合になる場合がありますので注意しましょう。
≪躯体の断熱改修≫
住宅の床、外壁、、屋根・天井の三つの部位のいずれか一つ以上断熱性向上の改修工事を対象としています。
そこで使われる断熱材は熱伝導率などの断熱性能が確認されたものを部位ごとにある一定量以上使うことと、断熱材にフロンガスを使わないものであることが求められます。
なぜノンフロンなのかですが、温暖化防止という住宅エコポイントの趣旨の大きなテーマに関係しています。
プラスチック系、樹脂系材料を使った断熱材は外断熱工法などで多く使われていますが、その中にはフロンガス、代替フロンガスによって材料の間に気泡を作って断熱性を高めているものがあります。
代替フロンガスはエアコンの冷媒としてもよく使われています。
その気泡の中のフロンガスが製造時や経年変化によって大気中に放出されてしまうと、断熱性を高めることが温暖化を促進するという本末転倒になってしまうからです。
地球温暖化係数というCO2の何倍温暖化を促進する物質であるかを示す数字がありますが、フロンガスの場合は約1000前後もあり、その数字を見ただけでも一瞬たじろいでしまうような数字ですね。
最近のプラスチック系の断熱材では以前のようによく燃えて黒煙を出すようなものは少なくなりましたし、発泡材も炭化水素系のものが使われており、温暖化係数も10前後と小さくなりました。
木の家づくりネットワークでは、なるべくペットボトルリサイクルと新生製品を半分ずつ使ったポリエステル繊維断熱材や間伐材などの木材を繊維化したウッドファイバー系繊維断熱材を気密工法とあわせて使うことをお薦めしています。
≪バリアフリー≫
手摺を取り付けたり、段差を解消したり、廊下などの巾を広くしたりする工事です。
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