こんにちは。きのひです。
「三方六(さんぽうろく)」というお菓子を食べました。
バウムクーヘンを縦に割ったような形。
外側はホワイトチョコにミルクチョコのマーブル模様です。
その名前からはバウムクーヘンだとは分からなかった。
昭和40年に生まれた北海道銘菓です。
柳月さんによると「この読みづらい名前には意味がある」
北海道の開拓時代の薪の割り方と深いつながりがあるのです。
厳しい冬の燃料として大切な薪。
その木口のサイズ3方が、それぞれ六寸(約18cm)であったため「三方六」と呼ばれました。
「あかあかと燃える薪を囲んで団らんをし、疲れを癒した開拓時代」
「人々のまん中にいつもあった大切な薪から名前をもらいました」
一本焼のバウムクーヘンの機械を導入した昭和38年当時の工場は木造建築で、歩くだけでも床が少し揺れた。
食べやすさの追求のため粉をさっくりと混ぜている分、強度がないために、機械の芯棒からポトッと落ちることがありました。
「じゃあ、縦に切って売ってみては」という先代の社長のひと言で今の三方六の形が生まれた。
そして三方六は十勝産小麦をつかっています。
小麦粉には、薄力粉や強力粉などの種類があって、お菓子に向くのは粘りの少ない薄力粉。
地元十勝で作られるのはパンやうどんに向く粘りの強い小麦です。
しかし「農業大国十勝のお菓子屋だからこそ十勝の小麦を使いたい!」
そんな強い思いで約3年もの間、製粉会社の方々と試行錯誤を繰り返しました。
ついに三方六に合う美味しい十勝の小麦粉を作り上げた。
「平成17年2月から十勝産小麦100%の新たに生まれ変わった三方六をお届けしています」
外側のマーブル模様のチョコがけは「白樺の薪」に見立てたものでした。
「白樺模様は、柳月があみ出した独自のチョコがけ技術があってはじめてできるんです」
くるくるまわるバウムクーヘンにホワイトチョコをかけて、ミルクチョコをかける。
「簡単そうに見えて、実は難しいチョコがけ技術」
「絶妙な力加減とタイミングで、美しい白樺模様のバウムクーヘンが生まれます」
柳月さんのページには「北海道銘菓 三方六」
「三つのこだわりと六つの秘密」とあったので、最初はてっきりそれが名前の由来と思ってしまいました。